ちかくにまなぶ

近くから学んだことを書き残すブログです。

2017年のブログ方針

2017年もブログ書きます

書こう書こうと思ってたら、2月になっちゃいました。
約半年ブログをあっちへうろうろ、こっちへうろうろと回してみましたが方向性を固定しようと思い筆をとりました。物事を始めるには定義が必要です。

方針を以下に簡単にまとめると…

  • ポエムブログを目指す
  • くだけた敬語で文字数少なく
  • 「●●まとめ系」の記事はよっぽどじゃない限りは書かない

です。一つずつ書いていきます。


ポエムブログを目指す

この記事を読んで影響されてるのですが、ビジネスブロガーってほど現状儲かってないのでポエムに振り切ろうと思いました。

nyaaat.hatenablog.com

なんというか、過去に書いた記事の1番の読者は自分だと思っていて、ポエムであればあるほどに「ああこいついいこと言ってんな」とか「今だったらこんな風に思わないけどな」という具合に自分の中で過去を資産化していきやすいんですね。

正直書きやすいパターンはまとめ系なんですけど、さくっと書ける分、自分への跳ね返りも少ない。やはり汗かいた分自分に返ってくるという感覚がある訳です。
なので汗水垂らしてポエムを書いていこうと思います。

chikakuni.hatenablog.com

chikakuni.hatenablog.com

自分としてはこの辺が好きなんですね。こういうのを具体性持って書いていくと後々自分にとって資産化していく気がします。

くだけた敬語で文字数少なく

初期はなんか偉そうに書いていたんですけど「ですます」のほうがしっくりくるので敬語中心でいこうと思います。「くだけた」としたのはキレツッコミ等への余白をもたせたいからです。
あとずっと思ってたんですが、このブログ長いんですよ。どの文章本を読んでも「文章の引き算」に注力したほうがいいと書いてあるので、文字数は少なく簡潔に、そして図説と書評を増やして運営していきます。1500~2000文字くらいが目安ですかね。

文章読本 (中公文庫)

文章読本 (中公文庫)

 

 

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

 

 

文章系の本はこの辺りが勉強になりました。「困ったら先人の知恵を」を胸に今年も読書に励みたいですね。

「●●まとめ系」の記事はよっぽどじゃない限りは書かない

これ徹底したいです。前述とも重複しますが、正直この手の記事は書くのがめっちゃ簡単なんですよ。しかも多少は収益がでるというおまけつき。
ただ書くのが簡単ってことは激戦区なんですね。金の臭いに敏感なビジネスブロガーみんなやってる。なので自分としてはこの領域は撤退しようと思いました。ポエム系ブロガーとして。
あと前段の内容と重複しますが、未来の自分への跳ね返りをほぼ感じないんです。なのでお小遣いの額がそれとイコールになるわけですね。そう思うと自分のトラフィックが少ないことが悪いんですけど、なんか小銭に媚びてる感じがするんですよ。これが嫌なんです。既に読んでて胸を張れないものは消しちゃいました。金は別の方法で稼げばいいのです。
ちなみによっぽどとしたのは「1年のまとめ」等区切りのまとめは書きたいからです。年末の暇つぶしにいいかなと。

chikakuni.hatenablog.com

これもいい暇つぶしになったんですよね。漫画以外の2016年読んだ本もざっと書く予定です。


 今年はゆるくすすめます

以上の方針を遵守していきます。

ただ実は直近で身の上も変わったりしていて、その件に関しては長い文章をあげるつもりです。そこは節目なので目を瞑ろうと思います。差っ引いて差っ引いて3000文字くらい…。これを書いては消し、書いては消ししててなかなか新しいエントリーを書けなかったという…。そして2月になりました。


半年回して書き方は段々わかってきたので、収益を狙わないことで今までより更に肩の力を抜いて書いていこうと思います。時には業界人って兵をバッサリ切り落とすみたいなのもやりたいな。

僕のちかくからは以上になります。

 

 

【書評】2016年面白かった漫画たち

2016年読んだ漫画

もう年の瀬ですね…。
2016年の積読書達にケリをつけるために読書にスパートをかけています。

chikakuni.hatenablog.com

下期分もそろそろ準備を始めないとですね。
ただ、読まないと!と思えば思うほど他のことに気がかかるもので、ついつい漫画に手を伸ばしてしまってる自分がいます。
いやー、本当漫画大好き。(矢口真里じゃないよ)

今回は完全に主観で今年読んでよかった漫画をまとめます。
発売年が2016年のものではなく「自分が今年読んで、面白かった」という漫画を並べていきます。
それではいってみましょー。

山賊ダイアリー

山賊ダイアリー(1) (イブニングコミックス)

山賊ダイアリー(1) (イブニングコミックス)

 

完結したと聞き、一気読みしました。
狩猟自体は人間の本能に備わっているものだと思います。
UIの世界だと来たチャットをすぐ返す…その行動も狩猟本能から来ているものだと言われています。
ただ、本当の狩猟を体験したことあるという方は少ないのではないでしょうか。
こういう自分の知らない世界を教えてくれる漫画は好きです。
空気銃で狩猟する、カラスは食べられる、スーパーで買う鴨はアヒル…等々知らないことだらけで好奇心がうずきます。 無人島編も楽しみです。

紺田照の合法レシピ

紺田照の合法レシピ(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)

紺田照の合法レシピ(1) (KCデラックス 月刊少年マガジン)

 

ある時からご飯にまつわる漫画って増えましたよね…。
どの漫画もご飯が美味しそう!だけど内容はピンきりだなあと思っています。
そんな中、この任侠グルメ漫画は異彩を放っています。
霜降肉組の構成員紺田照。彼が最も心血を注いでいる案件は料理…っていうもう設定がそもそもおかしいんですね。しかも紺田照高校生ですから。
キャラも魅力的だし設定勝ちしてるおかげでギャグもキレてる。
そして意外にも?作る料理はまともで自炊の参考にしています。
 

さよなら私のクラマー

1番最近読んだ漫画。これからの展開が楽しみ。
四月は君の嘘』の原作者新川直司が自身初めての原作である『さよならフットボール』の続編を描く意欲作。
『さよならフットボール』を読んでから読むことをおすすめします。
もう1巻のロベカルシュートの画力がたまらない!堀尾省太の『刻』みたいな刹那を感じます。
あと登場人物がどんどん魅力的になっていきそうな予感がします。
とりあえず『さよならフットボール』から続いての登場の恩田が好きすぎる。もう恩田だけの話でも全然大丈夫。
作者の描く顔が似てるから11人いると見分けがつくか、が今後ちょっと不安。既に恩田と曽志崎顔似てない?(笑)

 

かぐや様は告らせたい ~天才たちの恋愛頭脳戦~

本当にくっだらない(笑)でもこういう漫画大好物。
いわゆるラブコメなんでしょうけど、両者のくっだらない策略が駆け巡る新しいタイプの漫画。
手近なヤンジャンに移籍してくれてよかった…。
また読むジャンプが増えるところでした。
いい加減週刊少年ジャンプは卒業した方がいいでしょうか…。

 

RIN

RIN 1

RIN 1

 

天才好きですか?僕は好きなんです。
1番好きな映画は『グッド・ウィル・ハンティング』かもしれません。
ある部分に精通した人ってどこかしらが歪になっているというのが、自分の中であってそういう人見るとたまらなく楽しくなるんです。
「天才」とまで呼ばれるようになる人ってもはや歪どころか、真っさらな部分がでてくるんじゃないかと思います。
このRINの主人公石川凛はまさにそれ。圧倒的にモラルが欠落してるんです。
読んでて多少不愉快な描写が幾つもあります。
でも実際こういう人が天才なんだろうな〜と思う。自分は凡才だ〜。 

彼方のアストラ

彼方のアストラ 1 (ジャンプコミックス)

彼方のアストラ 1 (ジャンプコミックス)

 

今年は漫画アプリの少年ジャンプ+が面白かった気がします。
『ファイアパンチ』 ・『終末のハーレム』等話題作が次々に登場しました。
ジャンプで育った僕はついつい毎日チェックしちゃいますね。
その2作に比べると話題になっていないように思えますが、『スケットダンス』の篠原建太が描く宇宙を舞台としたファンタジー。
最初はスケットダンスみたいなギャグマンガを期待していたので少し期待はずれかなと思っていたのですが、ストーリーが展開してきて面白くなってきました。
推理要素もあり、今後も目が離せません。

 

MIX

MIX 10 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

MIX 10 (ゲッサン少年サンデーコミックス)

 

あだち充の野球漫画が好きです。
昨今スポーツを如何にマニアックに見るか、というか手法論の描写が目立つ漫画が増えてきているように思えます。
同じ野球漫画でいうと『ダイヤのA』はまさにマニアックに見るための「技」を繰り出していくというところに焦点が当てられているように思います。(熱くてめっちゃ好きだけどね)
その点あだち充の描く野球はシンプルです。
豪腕と強打者の対決、もしくは豪腕と豪腕の対決。以上。
それより野球を題材にして描かれているのは人間模様なのです。
その繊細な人間の心模様を空白で描いていく、あだち充はそんな漫画家さんな気がしています。

BLUE GIANT

BLUE GIANT 1 (ビッグコミックススペシャル)

BLUE GIANT 1 (ビッグコミックススペシャル)

 

とにかく熱い!ジャズ漫画です。1巻買ってハマって大人買いしました。
ただひたすらにジャズに打ち込む主人公。
ここまで「練習量」を感じる漫画も珍しいなあと思います。
音楽漫画って結構ご都合主義というか、「元々の才能が開花した」とか「いつの間にか上手くなっていた」みたいなパターンが結構多い気がしますが、もう主人公の大は血みどろになるまでサックス吹いてるんですよ。
その姿と上達していくプレーと彼の人柄が人を巻き込んでいく波をどんどん高くしていく…。音楽って感じだ!
よく大がいう「ジャズってる」というフィーリングを表す言葉が印象的です。
音楽が非言語的なものだということを教えてくれます。
個人的には仕事でこういう「ハマった」感覚に再び陥りたいものです。

 

来年も良い漫画に出会いたい

以上です。昔漫画『スラムダンク』を何度も何度も読み返した記憶があります。実家のスラムダンクは手垢で茶色くて汚らしいです。
そこまで本気で読み返す時間は今は作れていないですが、何度も読む漫画と一回きりの消費で済む漫画が自分の中で分かれています。
時代も変わり、電子書籍での漫画を読むという体験を通して漫画が手垢にまみれることはなくなりつつありますが、来年も空き時間を見つけて漫画に触れていきたいですね。

僕のちかくからは以上になります。

 

chikakuni.hatenablog.com

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【GoogleAnalytics】ユーザーエクスプローラーだけじゃちょっと物足りない

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再びGoogle Analyticsについて

今回もGoogle Analytics(Universal Analytics)についての記事をあげていこうと思います。

前回はGoogle Data Studioという文脈でアクセス解析について自分なりの考えを記しましたが、今回は少しミクロな視点で書いてみようと思います。

chikakuni.hatenablog.com

Googleはどのプロダクトもアップデートが早く、適応していくのが大変です。
今回は2016年の春に実装された"ユーザーエクスプローラー"について考えていこうと思います。
個人的にこの機能の実装は待ってましたと言わんばかりだったのですが、結論から言うと、現状だとまだ物足りずより自由度高く同じデータを見るために設定の変更を推奨しています。

 

ユーザーエクスプローラーの活用

ユーザーエクスプローラーとは、という部分の解説はferretさんの記事がわかりやすかったでので参考として載せておきます。

ga.ferret-plus.com

要するに、サイト来訪したユーザーのブラウザ単位での動きを可視化していますよということです。

アクセス解析だけではなく分析の多くは、大局を理解するために行われます。
これをマクロ分析と言ったりします。

前回のGoogle Data Studioを用いた分析環境の構築はまさしくそうで、全体感を把握することには向いていますが、ユーザー1人1人まで目を向けることには適していません。

Webサイトは、成熟してくると計測している数値が頭打ちするタイミングを迎えます。
その時に、大局だけの分析結果を見ていると運営者としては「そんなのわかってるよ」と思うような示唆しか導けなくなることがあります。
その際に壁を破る次なる施策が必要になるのですが、その際に必要になってくるのがミクロな視点です。

このユーザーエクスプローラーは、ユーザー1人単位の動きが見えるものなのでミクロの観点で分析を進めるにあたって、有用なデータを取得することができます。

 

アクセス解析におけるミクロ分析の進め方

アクセス解析でミクロな視点で分析をかける上で、僕は以下のフローで進めています。

  1. 想定とは異なるサイト利用の仕方をしているユーザーはいないか
  2. いる場合、その理由は何かを解明するためにサンプルとなるデータを抽出する
  3. このユーザーに対してどのような提示をすれば想定内の動きをしてもらえるかを考える

実際に見てみると面白いもので、ユーザーのサイト回遊の順番がわかって記事間の関連性があるのかということに気づけたり、以下のキャプチャのように得体の知れないサイトからの動きが明確化したります。

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正体はスパムでした。
よく見るとGが小文字ですね。

gigazine.net

計測値としてカウントしないように指示をかけましましょう。
このように、機械と分かれば処理は簡単ですが、マーケティングの対象は人間なので幾度となく施策を試行してくことが必要になります。
そこに答えはなく、プランを立て検証を進めていくしかありません。

 

ユーザーエクスプローラーの弱点

ユーザーエクスプローラーの弱点を挙げると、データ抽出の機能が弱いことが挙げられます。

・クライアントID個別でしか詳細なデータが確認できない
・データ抽出時にディメンションが掛け合わせられない(セカンダリディメンションが使えない)
・データ抽出についてGoogle Data Studio等他ツールとの連動性が低い

ざっと状況を把握する場合は、UIのみでデータを確認しますが、本格的に分析を進める際はどうしてもハンドリングしやすいデータの抽出が必要になります。
その面で現状の機能では不便を感じることが多いです。
ミクロ分析と言っても、一人ひとり追いかけるのは大変なので目立ったユーザーをマーキングできると便利ですよね。
そういった処理をかけるのにデータ抽出に可変性があるということは必須だと思います。 

 

弱点克服への推奨設定

個人的にGoogle AnalyticsGoogle Tag Managerで設定することが望ましいと考えています。

今回は以下のリンク先の設定を実施することでカスタムディメンションとしてクライアントIDを取得し、ユーザーエクスプローラーと同様の環境をGoogle Analyticsに実装していきます。

sem-technology.info

この方法を実施することで、通常のGoogle AnalyticsのUI上でできることはほぼ網羅できるようになります。
前述のセカンダリディメンションはもちろん、カスタムレポート、マイレポート、スプレッドシートGoogle Data Studioへの連携が可能になり抽出面の不具合を改善することができます。

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上図は、セカンダリディメンションでデフォルトチャネルグループをかけてみました。
ユーザーの性質を見極める上で重要な、ユーザー別に閲覧しているページタイトル等もも問題なく取得することが出来ます。
(さすがにユーザーの分布やインタレストカテゴリはカラムが増えてしまうので無理でした)

データ抽出面が改善すると分析の幅が広がります。
来訪ページ別のクラスター分析やアソシエーション分析をかけていくことで、異なる動きを縮約することもでき、フォーカスする施策も決めやすくなります。
この辺については今進めている内容があるため、いつか書いていきたいと思います。

 

まとめ

今回の内容をまとめると、

・ミクロ分析を行うにあたってにユーザーエクスプローラーのデータは有用

・データ抽出に脆弱性があるので、GTMと連動させた設定変更を推奨

といったところでしょうか。
Google Analyticsは、機能のアップデートによってどんどん利便性が上がっていますが、自分が必要な環境を必ずしも揃えてくれるとは限りません。
ちょっとした工夫で不具合を改善する心構えをマーケターも持って臨みたいものです。

僕のちかくからは以上になります。

 
<関連記事>

chikakuni.hatenablog.com

 
<GoogleAnalyticsで困ったら読む本>

できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240 ユニバーサルアナリティクス&Googleタグマネージャ対応
 

 

 

Google Data Studioの活用法について

Google Data Studioを使ってみた

Googleデータスタジオを活用し、このブログのデータトラッキング環境を作ってみました。
Googleデータスタジオとは…という話はKAGUAさんの記事がわかりやすかったのでここでは割愛します。

www.kagua.biz

要するにGoogle製品周辺のデータビジュアライズをBIツールやらGoogle Apps Script(以下GAS)を使わずにできますよというものだと解釈しています。
製品によって代替となる手法はいくつかありますが、GAの場合は現段階だとGoogleデータスタジオを用いるのが1番作業として軽い方法な気がしています。

機能的には正直まだイマイチな点もあるのですが、僕のようなデータの専門家ではない人が現状の把握をするのにはもってこいです。

 

データ分析の段階について

僕は、データ分析を以下のように、段階に沿って進めています。

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(参考:企業情報システムにExcelを生かす - 第4回:仮説立案から対策まで5段階でデータ分析:ITpro)

ざっくりと以下の解釈になります。
・仮説構築:施策や世の中の流れから現状のアタリをつける
・動向分析:仮説を立てて、現状の動向見てみる。
・要因分析:動向の要因を捉えるためにデータを深ぼっていく。
・検証分析:掘り出した要因が見当違いではないか検証する。
・対策立案:検証内容から対策を立てる(それが次回の仮説になる)

ここで言うところの[動向分析]にGoogleデータスタジオを用いたGAの分析環境は活用できると考えています。

要因分析以降は、スプレッドシート環境が手頃ではないかなと思います。
(参考:Googleスプレッドシートの公式Googleアナリティクスプラグインを活用して楽にデータ取得&レポート更新!(レポート運用&活用編)

 

アクセス解析に当てはめると

少し話が逸れましたが、GAを用いた動向分析についてもう少し書いていこうと思います。
GAを用いて行うのは、アクセス解析のデータ取得ですが、ただ漠然と数値を眺めていても動向の把握はできません。
個人的には、以下のように分割して考えています。

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Googleとして提唱している集客(Acquisition)・行動(Behavior)・コンバージョン(Conversions)の流れでデータを見ていく、所謂ABC分析(顧客ランク分析に非ず)と呼ばれている手法です。

解釈としては、
・サイト流入(集客):どこから人がサイトに入ってきているか
・サイト内行動(行動):サイトに入ってきた人がどのように行動しているか
・CV(コンバージョン):成約した人はどのような人か
・(成約後、顧客化しているか)
だと個人的には捉えています。

ここで注意しなければならないのは成約(コンバージョン)した人ばかり注視してしまい、大局観を見失うことです。
成約する人、というのはGA上で取れるデータの中で最も母数が少なく、傾向となる母数となっていないことがほとんどです。

サイトへの呼び水の指標となる集客、流入後の接客の指標となる行動から順々にデータを見ていくことが重要であり、これがアクセス解析で言うところの動向分析だと僕は考えています。

僕のブログはアフィリエイトリンクを貼っているものの、大して売上が出ていないのでまだコンバージョンに関してはトラッキングする優先度は低いと考えています。
そもそも、もっとPVがないと収益化には向かいませんからね。
なので優先度を上げてトラッキングしていくのは集客・行動の2軸になります。

このように、マーケティングのフェーズによってトラッキングする軸や指標は異なります。
運営するサイトの状況から、観測する指標を決めていきましょう。
分析する要素が多くても毎回見きれませんからね。
 

実際にGoogle Data Studioを活用してみた

動向分析のビジュアライズに用いるのは主に対比・推移・含有です。
それぞれを棒グラフ・線グラフ・円グラフと捉えるとわかりやすいかもしれません。

Googleデータスタジオを利用して作ってみましたので、例として説明していこうと思います。
ゆくゆく共有環境がGAのマイレポート機能のようにアップデートできるようになったらそちらにアップしてみようと思います。

ここでは集客・行動の各データをビジュアライズしたものをサンプルとしてみていきましょう。


<集客>

f:id:shigekikoma2:20161113214309p:plain

流入の割合と推移で可視化できるようにしました。
省略しましたがGAと同様に、任意の日付でデータを見ることができます。

個人的にフィルタ機能に関しては、GoogleデータスタジオのほうがGAを直接見るより優れていると思っています。

もしサイトとしてSEOを重視するのであれば、GASを利用してサーチコンソールのデータをスプレッドシートへ反映できる環境を作ってみてもいいかもしれないですね。

qiita.com

<行動>

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線グラフと棒グラフは上位5記事の動向が分かるように抽出してみました。
散布図はマウスオンするとページタイトルが分かるようになっています。
トップページ等はデフォルトでフィルタをかけて抽出したほうがいいと思います。

検索からの流入が見込めると、安定してトラフィックが取れることがわかります。
ただ散布図右最上段の点が『やってのける〜』の記事なので、情報取得後、離脱してる人が大半であることがわかります。
これがサイトとしてフォーカスしたいコンテンツであれば関連記事を増やすことなどがPVを伸ばすための対策と言えるのではないでしょうか。

 

施策の精度を上げるために

ここで、前述の分析の段階から検証分析について少し触れると、「現状の指標を鵜呑みにして考察してはいけませんよ」というのが、今回でいう検証の要素だと僕は考えています。

例えば、行動の考察への返す刀で言うと、検索流入しても記事がつまらなくて、一瞬で離脱してる可能性も考えられます。
施策として重要度が高く突き詰めていくのであれば、以下のような環境で読了の指標を取得してみて検証をしてみていいと思います。

web-kaizen.co.jp

このように分析の段階を進める中で、サイト運営をより良いものにしていく、というのがアクセス解析をする目的となります。
サイトの段階によって見るべき指標が異なって当然ですよね。

 

さいごに

Googleデータスタジオはまだベータ版のため、これからできることは増えていくと思います。(有償版にすべて機能が持ってかれるかもしれませんが…。)
引き続き触っていき、必要な指標を取得できる環境を構築していこうと思います。

 

僕のちかくからは以上になります。

 
<関連記事> 

chikakuni.hatenablog.com

 

 

 

 

 

【雑記】ブランドと約束

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ブランドを買う理由は約束を信じるからだと思います。


例えば、レッドブルであれば「翼を授ける」。エナジードリンクを飲むことで眠っていた力の覚醒、とまではいかなくとも現状より活力漲る状態になるために購入するはずです。
ニューバランスであればラルフ・ローレンの「雲の上を歩いているようだ」という形容も然り、クリントンの大統領選での着用などの逸話から、「外れないスタンダード」ということを理由に財布から大枚叩くわけです。

これらはメーカーがマーケティングを通して人々にしてきた約束です。
その約束が魅力的に写り、人々の購買意識を働きやすくさせているのです。

レッドブルは巨額の富をプロモーションに捧げています。
「翼を授ける」というキーワードが浸透しているということは、相当量の露出が影響していることがわかります。
プロモーションというとTVCMがついつい浮かんでしまいますが、TVCMはブランドが果たす約束を大衆に公言しているだけにすぎません。
レッドブルの場合、着目すべきは各種イベントへの協賛です。

www.redbull.com


アスリートの支援はもちろん、ちょっとお馬鹿な企画にも協賛をすることでインスピレーションという翼を人々に授けるというポジショニングをとることに余念がありません。
そして、この体験を通して人々がレッドブルというブランドを認知し、愛するという仕組みが徐々に形成されていきます。
ローマは1日にしてならずということですね。

供給過多と言われる現代、ブランドが人々にどんな約束をすることができるのか、ということが最近気になっています。
これは裏を返すと需要がない、ということです。
口を開けていれば発信された供給が情報に形を変えてどんどん入ってきます。
その中でどのような体験を通せば、人の心に浸透するのでしょうか。

人と同じことをやっていてもだめです。
これこそ、現代のマーケターの命題だと思います。

僕のちかくからは以上になります。

ブランド・マインドセット

ブランド・マインドセット

 

 

 



思考に自由度を持ちたい

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思考の自由度について

年々思考の自由度が下がってきてる気がします。

経験を積み、解釈できる範囲が広がってくると色眼鏡をかけるようになります。

その眼鏡をかけて物事を捉え始めると徐々に視野が狭くなり、思考が自分の枠に収まってしまうということが増えたように思えます。

いわゆるパラダイム、もしくは老化というやつです。

このパラダイムに縛られた中で思考の自由度を如何に高めるか、ということが発想力に満ちた人と乏しい人の差だと思っています。

組織の効率化について

一方、経験をベースに物事を効率化した方が時間的余裕が得られるのも事実です。

経験を糧としないといつまでも同じ作業に同一の時間をかけかねません。

観点となるのはあるべき姿に対しての余地だと思います。

あるべき姿への余地が大きければ大きいほど、新たな発見が必要になり時間を要す必要があります。

ここに時間を割かずに効率化へ向かってしまうと、結果的に小さくまとまってしまい、結果としてあるべき姿からはかけ離れてしまいます。

 時間が1つの業務効率の指標となるため、小さくまとまってしまっているケースというのは組織になると多いと思います。

作業量に紐づく時間が負荷と捉えられ、拡散と収束を繰り返していく過程で、それが個人の経験として集積されていきます。
こうして徐々に凝り固まった経験がパラダイムとして個人の思考に影響を与えていくというわけです。

あらためて思考の自由度について

そうなると個人は前段に記載した「思考の自由度が下がってないか?」という疑問がもやもやと湧いてきます。

この疑問が湧く人、湧かない人でまた分岐がある気がします。

もっというと、疑問が湧く人の大半はそれを見ないふりをしているとも思います。

見ないふりをしていると、一層思考の自由度が下がってしまうのです。

色眼鏡を外して外の視点に触れること

今回の主張としては、今いる場所の現状だけを見るわけではなく、外の違う視点を取り入れましょうねということです。

脳は事象と事象をまず点で捉え、刺激を受けることで事象と事象を線で捉えることができるようになります。

これが理解すること、とここでは定義します。

点と点がつながった線は一本ではなく幾重にも広がる点に対して、何本も枝葉のように伸びていき、今度は線同士でも接触を続けます。

刺激を受けた回数が多いほど、理解できる幅が広がるということなります。

これを僕は思考の自由度が上がるということだと考えています。

まとめると 

同じ場所に留まるということは、同じような刺激を受け続けるということです。

そうすると同じ点と点が刺激を受けるため、思考は強固になりますが、広がりを生みだしません。

その場所が脆弱性を迎えた時にどうするかということを考えておかないと共倒れになる可能性が高いです。

歴史から見ても、国から始まった集団、組織は滅びるのが原理原則です。

行動が伴えば、自分の思考が顕在化した「場」となっているはずなのである種心地よいと錯覚するかもしれませんが、それは一瞬にすぎないかもしれません。

そういった意味合いでも、外の視点を取り入れる機会を作るという重要性を捉え、行動すべきだと思う今日この頃です。

そうすることで個人の色眼鏡に何色もの光が灯り、新しい扉が開けるようになればいいなと思う次第です。

 

僕のちかくからは以上になります。

【雑記】人は動いてるからこそフィードバックが必要

[Situation Behavior Impact]のフレームが使えそう

「人を動かす」も大事だけど、大抵の場合「人は動いてる」だと思う。
0から何かを創っていくのが自分は1番ワクワクするんだけど、最近現在進行系の組織に介在することが増えて、なんとかこの「動いてる状況」に対する手立てがほしく色々考えていところ、先達にいいことを聞いたのでそのメモを。


今回学んだのは、[Situation Behavior Impact(SBI )]というフィードバックのフレーム。

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フィードバックをするために以下のフローで実行者と会話を通してフィードバックを行っていく。
・Situation :時や出来事に対して当事者(実行者)・評価者間で共通認識を持つ
・Behavior:その時、当事者がどのような意図で行動を取ったかを当事者から聞く
・Impact:その行動に対して当事者や他者がどのように思ったか、どのような結果に結びついたかを当事者から聞く
(参考:The Situation-Behavior-Impact-Feedback Tool - From MindTools.com)
ここまで会話できれば、当事者がどのような意図で行動を取ったか理解した上で現状に対して評価することができる。フレーム進行後は評価に応じて次の行動を促す、もしくはフォローする内容を決めて定点観測していけばいい。

動いている組織に対して第三者として行うべきことは、フィードバックに基づいた行動の設計(もしくはマネジメント)だと思う。実行者を評価し改善することが必要になり、その時実行者と会話が不可欠になる。

その会話という柔らかい部分が属人化したり、その時々で接し方が変わってしまうと個人や組織として資産化していかない。
システム化していないところにテトリスのブロックは積み上がらないのだ。


自分の場合、会話を含むビジネス上のコミュニケーションが苦手ではなくなってきた時期からしゃべりで「えいやっ」と持っていってしまうことが多くなっていたような気がする。
なので、このSBIのフレームについてお話を伺った時、コミュニケーションを型にはめた経験を資産として自己管理するのはありだなと思った。

デキる人ほど型を持っている。型がなければ型破りはない。型にはめてみようともしないで当てはまりが悪いと文句を言ってはならない。
話のプロを落語家とすると、どんなに才能がある落語家でも前座時代は古典をかけつづける。たとえ名だたる噺家だって型にはまる期間は修行として必要だったのだ。
しばらくはこのフレームで修行してみようと思う。

僕のちかくからは以上になります。

 

ザ・コーチ

ザ・コーチ

 

 



【書評】『大人はもっと遊びなさい (PHPビジネス新書)』

遊び人になりたい

遊びのある人のほうが惹かれることが多い。遊びが芸を肥やすとはよく言ったもので遊びがある人のほうが意見のある人が多く、何かと「余裕が無い」・「時間が無い」という人ほど話は面白くないことが多い。整理する時間も、新しい刺激を得る時間も作れていないから誰かからの伝聞をそのまま話すことしかできないのである。
だと思いつつも、「遊び」と言われると一歩引いてしまうというのが大人の心情ではないだろうか。自分もどうやらその1人になってしまったようで、何とか打破したいなあとモヤついていたところ、良い本に出会った。

大人はもっと遊びなさい

大人はもっと遊びなさい (PHPビジネス新書)

大人はもっと遊びなさい (PHPビジネス新書)

 

成毛さんの著書は『これが「買い」だ:私のキュレーション術』で初めて読んだのだが、いい具合に力が抜けていて、洒落が効いている。こういう大人好きだなあ…というそれを持っている。良い悪いということは一切言う気はないが、震災前のさとなおさんのさなメモ(http://www.satonao.com/)もこういう文体が多かった気がする。(さとなおさんも広告行ったきっかけの人だなあ…。)
なんにせよ、いまの自分に打ってつけということで読んでみた。本著に「新書はさらっと読んでほしい」という旨の言及もあったので一日でさらってみた感想を。

遊びに勝ち負けを持ち込んではならない

序盤からはっとさせられた一文。遊びに対して自分より上級者がいることに怯えていないだろうか。自分の場合は怯えている。存在するであろう誰かより下手なことに謎の劣等感がある。何かを始めるときはみんながみんな0の状態だ。そのことを大人になると忘れるというか、恥ずかしい、と感じることがあるようで新しいことに取り組めない理由になっているように思える。遊びは「チャラくていい」とのことなので気軽に始めていいし、いつ止めたっていいのだ。
「止める」ということが日本人の性分からか少し憚れるところがあるが、個人的にはたとえ仕事だとしても「嫌なら止めればいいんじゃない」というアドバイスをすることも多く、行動できない理由があるなら一度止めればいいと思ってる。ただ、止めるタイミングも本著には言及があり、「ある程度の上達が実感できた後」とのことなのでここは水準を自分で設けるべきだと思う。何事も力を抜くと見えてくるものがあると思う今日このごろ。

すべては本から始めよ

遊びは本からはじめようとのこと。あまり聞かない説だったので新鮮だった。例として歌舞伎を挙げていたが、ついつい勧められていた絵本を買ってしまった。

絵本 夢の江戸歌舞伎 (歴史を旅する絵本)

絵本 夢の江戸歌舞伎 (歴史を旅する絵本)

 

絵本というと大人になったら読まないものという認識があるが、成毛さんは絵本や図鑑を薦めることが多い。自分の場合、歌舞伎は未体験なのだが、落語は古典落語を本で読みこんでから高座に足を運んだ。落語は噺を知らなくても楽しめるが知ってたほうが何倍も楽しい。この理論から入った趣味は長く続いていることもあり、今回もそうなるといいなと思っている。

気軽にハマってみること

今回は一部の紹介に収まってしまったが、Ingressもハマられていたようで、いまPokemon GOで話題の路線バスでレベルを上げる裏技にも本著執筆時点で辿りつかれてる。何事もハマってみるというのは今年の自分に必要なこと(と書くと遊びに必要ない「ねばならぬ」になってしまうけど)なので、きがーるに考えて、食指を伸ばしていこうと思う。これからは遊び人の時代なのだ。

 

僕のちかくからは以上になります。

 

【雑記】昔とった杵柄としてのクリエイティブ

ミーハーなクリエイター気取り

最初に広告がやりたいと思ったのは完全にミーハーで邪な気持ちからだった。今でこそ会社員は崇高な仕事だと思えるが、大学時代の僕には広告代理店のクリエイターの方々が会う人会う人かっこよく見えて、自分もこうなるんだとどんどん陶酔していった。よくよく考えると彼らもほとんどが会社員なのだが、一線を画しているというかなんというか別物として見えていたわけだ。今思えば採用の戦略上クリエイターを全面に押し出していたということなのだが、ものの見事にハマっていた。

そんなこんなでアマチュアコピーライターとして大学時代後半は登竜門(http://compe.japandesign.ne.jp/)からお題を見つけては応募するというラジオのハガキ職人のような活動をしていた。(ぼっちで暇だったからね)宣伝会議社のコピーライター養成講座にも通って机に向かう日々が増えた。たまーに入選するようなことはあったが大賞とか大きな賞は取れず鳴かず飛ばずの売れないクリエイター気取りだったが、やっぱり形として物が残るってのは楽しい。
手前味噌ながら入賞したコンペを何個か紹介したい。

隼ジャパン

バスケットボール日本代表のニックネームを決めようという公募。該当者複数だったが、その中の1人に僕がいた。個人的には小学生からずっとお世話になったバスケにすこしでも恩返しができたいい機会だったかなと思っている。商品としてサイン入りのボールをゲット。強いて言うなら男子代表のサインがよかった。でも大神さんのサイン入ってるから今思うとこちらのほうが貴重かもしれない。いまや女子バスケのほうが世界へ羽ばたいてるしね。

www.japanbasketball.jp

C-1グランプリ

月1回雑誌『ブレーン』が公募しているコピーのグランプリ。これは「この夏、読みたい新書のタイトル募集」といった企画だったと思う。毎回著名なコピーライターに審査いただけるということで毎月応募していた。しかし何回かあったであろう機会に対してド下ネタで入賞するとはなんとも皮肉な話だが自分らしいなとも思う。

www.sendenkaigi.com

愛するあなたへの悪口コンテスト

これは入選だったのでWebに載ってないが、冊子が送られてきた記憶がある。

愛するあなたへの悪口コンテスト これまでの作品

たしか入選作品は「テーブルに 材料だけを 置いてくな」。漫画『ホイッスル』の主人公と兄の一場面を思い返して書いたのだが、まあ妻への皮肉と取れなくもない。こういうニヒルな表現が自分は得意らしく、褒められることが多かったように思える。

旅のコピー

これはコンペではなく、宣伝会議の講座卒業の展示会で書いたコピー。旅のコピーという抽象的なテーマだったが、個人的には生涯で1番上手く書けた気がしている。好きなコピーライター2名から票が入ってて嬉しかった。講座受講生お馴染みの金の鉛筆なつかしいな…。

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Web広告屋を経ていま思うこと

このように学生時代はクリエイティブ方面にまっしぐらだったのだが、就職したのはロジックでガチガチのWeb広告中心の代理店だった。わかる方にはわかると思うが、クリエイティブは軽視されている。数字ベースの短絡的な取捨選択だけが繰り返されているだけで以下の様な本質的な議論はなされていないように思える。

  • STPにおけるポジショニングが明確に打ちだされていないのではないか
  • タグラインとバイラインが整理できていないのではないか
  • 必要条件の押し売りで、ユーザーからみて魅力条件がわからないのではないか

クリエイティブの議論がCTA(緑ボタンとかね)等手法論ベースのHow主体の議論に陥ってる気がしていて、そもそものwhatが戦略に基づいて決まっていないことが多い。優秀なクリエイターほどwhatを重視する。僕が講座で習っていたような優秀なクリエイターはほんの一握りしかいない。その底を上げる鍛冶場を作る必要があると思う今日この頃。皮肉ならお任せあれ。

僕のちかくからは以上になります。

伝える本。―受け手を動かす言葉の技術。

伝える本。―受け手を動かす言葉の技術。

 

 

【雑記】個人事業主化から最初の記帳までの所感

会社員から個人事業主に

7月15日付けで正式に退職し、本来ならこの辺で退職エントリーの一つでもかましておきたかったのだがいかんせん時間が作れていない。まあ書いたところで注目度もそこまでない気がしているので、ゆくゆくでいいかなとも思う。今日は月並みに個人事業主初動の感想を。

個人事業主は金回りを知らなきゃやってられない

個人事業主であるフリーランスの苦労は先日見かけた以下の記事に余すことなく書いてあって納得したのだが、たしかにヤバい。私なんかまだ創業1ヶ月程度なのでこれから骨の髄まで染み渡ることだろう。

medium.com

最近周りからはどうやって生きているのかと好奇の対象として見られることが多いが、気持ちはものすっごくわかる。その辺の話はまた改めて書くつもり。そんなこんなで怒涛の営業活動を越えて、なんとか7月を締め終わった(と思ってる)。

締めにあたって個人事業主になり新たに増えた仕事の一つに記帳作業含めた経理業務ががある。退職を決意してから税金・保険・年金と金回りを何となく勉強し始め、社会にはこんな面倒なルールがあるのかと打ちひしがれそうになった。けど、やらざるを得ないの状況が変わるわけでもなく、体験してみるのが早いということで、先人の知恵を借りながらなんとかやっている。

初めての記帳を終えた

最近学んだ会計基礎のトレースにしかならないのだが、日々の業務で出入りするお金を[所得]=[売上]ー[経費]の公式に則り計算していく。売上は契約通りに請求書まとめるだけなので、大変なのは経費の計算。どこまでを経費とするか。その勘定科目は何か。A4の紙にペタペタと領収書貼り付けてファイリングするという、がさつで理屈屋という自分で扱うにも厄介な性分な僕が最も苦手とする、じみーちな作業をこなした。

そのファイリングした領収書内の費用を按分比率決めて、支出として会計ソフトに入力していく。この部分クレジットカードで吸い上げておけば楽なんだろうけど、不格好創業な僕は手続きのミスも有り(住所登録間違えて郵便局で受け取れなかった)、絶賛クレジットカード待機中なので現金で用立てなければならない。

ここまでのフロー

備忘録かねて、今回の記帳までの流れをまとめておく。

  1. 金回りの勉強開始
  2. 個人事業主申請提出
  3. ビジネス口座の開設
  4. クレジットカード申し込み
  5. Freee開始
  6. 記帳完了

思ったのが、5までの知識面・環境面を整えるまでに結構時間食うってことね。2が1番あっけなかったくらい。なんだかんだ金融関係の審査と開設は時間かかるし、銀行口座ないとそもそもクレジットカード作れないしね。(会社在籍期間にSuicaのクレジットカード作っておかなかったのが本当に後悔していること。月並みだけど作れるクレジットカードは独立前に作ったほうがいいよと声を大にして言いたい)この時間を加味すると、有給期間なかったら本当にどうなっていたかわからない。その意味合いでも前職に感謝しか無い。

金回りの勉強について

「お金の勉強」というといやらしさを感じる方もいるかと思うが、これは必要なことだと早くも実感している。ルールを知らないで3月15日の確定申告の期限迎えてしまったらどうなっていたかと心から思う。3月9日に、瞳を閉じればあなた(領収書)が瞼の裏にいることでー。なんてことになっていたかもしれない。冗談はいいとして、自分は以下の書籍で日々不足を補っている。

こちらで税金・保険・年金についての大枠を理解した。同時会社の良さと個人の良さ両側面について考えさせられる機会にもなった。今回失業保険にはお世話にならなかったが、状況によっては全然ありな選択肢ではないかなと思う。 

フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。

フリーランスを代表して 申告と節税について教わってきました。

 

これは恐らく年内何度も読み返す本になると思う。 青色申告についてのノウハウがこれでもかというほどに凝縮されている。まだ体験のフィルタを通していない項目に関しては何となくの理解にとどまってしまっているが、今後実感値として本著と共に追体験していきたい。

これまで無縁だったけどFreeeすごい


会社員時代から存在は知っていた。けどなんのために使うツールかは理解してなかった。というだめだめな状態で始めたFreee。これはもうFacebookでいう超いいね!したい。仕事柄UIにうるさい自分が使いやすいと思えるし、経理の自動化を視座に置いていて学習機能が豊富、確定申告までもわずか5ステップの入力作業でこなしてしまう。よく作ったなーこれ。と素直に感心した。ちなみにホリエモンも絶賛していた。


堀江貴文のQ&A vol.429〜確定申告を簡単に!?〜

余談だが、こういった施策含め、マーケティング上手いところも自分の印象を押し上げた点といえる。刈り取り施策一つを切り出しても「今月から請求書どうしようかなー」と調べてたら、リスティングでピンポイントのメッセージが出てきて、LP遷移後も自分の抱える問題の解決に向かわせてくれる。久しぶりにマーケティングにハマってしまってうれしくなった。これはファンになる人が多いのも納得できる。マーケティングの本質は、こういうものを売りやすくする仕組みを作ることだなあとつくづく思う。

 個人事業主の戦いはつづく

世間は夏休みだが、僕は有給だったこともあり、この夏はバリバリ働くつもり。初月が締まって一巡した感あるが、おそらく今後も抜け漏れた潜在化した問題が顕在化してくると思う。8・9月でその問題となる種を把握し年内で上手く環境構築していきたい。やることはまだまだいっぱいある。あ…10月不動産更新だ…。

ぼくのちかくからは以上になります。

 

【3連休仕事だった人が薦める】作業BGMにおすすめのアルバム6選+1曲

3連休は作業と共に消えた…

この3連休はだらだらと仕事。個人事業主様に休みはないのだ。がはは。と言いつつ時間の使い方の見直しを図らなあかんと早くも思ってきているので、今週の大きな波をこえたら一度腰据えて向きあおうね僕。(それでまた土日が潰れるパターン)

作業BGMについて書きたい

さてさて、そんな仕事ざんまいすしざんまいの僕だが、土日はPC作業が多く作業BGMとして音楽は必須。というかまだオフィスがない手前、移動も増えたので音楽聴いてる時間は自ずと増えてきたなあと思う今日このごろ。ということで今日は作業BGMのおすすめについて書いてくよーという次第。

作業BGMを選ぶ上での三要素

音楽について書くとなると、専門的な知識があったほうがかっこよく書けるのだが、僕はその言語を持ち合わせていない。なので感覚に頼って書いていく。
まず作業BGMの要素としては、以下。
①作業のじゃまにならない(歌いださない)
②色んな音がする(けど邪魔にならない)
③心が静寂になる(フロー状態に入りやすくなる気がする)
1人だとすぐ歌い出せちゃうから①を守ることって結構大事。②は普段ガレージバンド大好きなんだけど単調な曲ほどノってきちゃうので除外。③は締め切りがやばい時はボカロとかアイドルがんがん鳴らすけど比較的今日は落ち着いた曲が並ぶよってことね。あともう一つポイントをあげるとアルバムまるっと聴けること。こういうとおっさんっぽいけどシャッフルで単曲だけ聴くって聴き方あんま好きくない。アルバム一枚が作品だからね。とわかったようなこと言ってみる。

おすすめアルバム6選

ではではいってみよう。

Amok

Amok

 

 Atoms For Peace『Amok』。昔は全く良さがわからなかったけど、大人になってからトム・ヨーク好き。『Eraser』も聴くけどトム・ヨーク名義からAtmos For Peaceに変更しリリースしたこちらを集中したい時よく聴く。終始冷ややかで頭が冷えていく。気づいたら聴こえていないってところまで集中できる。

Within & Without

Within & Without

 

 Washed Out『Witin & Without』。個人的に最大限に集中したい時かすごくよく眠りたい時のどっちかの時に聴くときの鉄板。 1stアルバムであるこちらのほうが有名だが、好きな方はデビュー前のEPである『Life of Leisure』も名盤なので聴いてほしい。 とにかく心地よくフロー感を感じる。

Blue Lines

Blue Lines

 

Massive Attack『Blue Lines』。 Massive Attackの1stアルバムであり言わずと知れた名盤。『Mezzanine』もいいけどその本流にあるこっちかなあ。Massive Attackも昔良さが全くわからなかったけど、大人になってからわかった。偏食してたものが食べられるようになったとき大人になるって悪くないなあと思う。

Oracular Spectacular

Oracular Spectacular

 

 MGMT『Oracular Spectacular』。セルフタイトルはあんまりだった気がするけどMGMT好き。『Kids』は言わずもがなトータルで聴いても心地よくねっとり絡みつく。いま聴き直してたら他のより1曲目がちょっとやかましいので作業用ではないかもしれないけど好き。フジロックでTシャツ買ったなー。

トーチズ

トーチズ

 

 Foster the People『Torches』。前職でj-waveのラジオを流してたことがあって同一週に流れる曲って毎日ほぼいっしょだってことに気づいたタイミングがあったんだけど、その時流れてたのが『Pumped Up Kicks』だった。あまり聴き馴染めないメロディで最初は受け入れられなかったんだけど、聴いていくうちにはまってしまい帰り道で購入したのをよく覚えている。そのあと有給使ってLIVEも行って、全員が全員めちゃくちゃ上手かった。僕の集中の歴史と共にある名盤。 

id

id

 

クラムボンの『id』。『2010』と迷ったけど作業って観点でみるとこっちを推したいかな。個人的にクラムボンのLIVEが大好きで何回か行ってる。原田郁子さんが創りだすふわーんとした世界が好き。またフジロックの話になってしまうけど、朝ごはん食べながら聴いた『サラウンド』は天国かと思った。また天国に連れてってもらお。

おわりに

書いていったら途切れないもんだな。Radioheadにも触れたいしBattlesなんて変わり種にも触れたい。あ。単曲では聴かないと言いつつきらきら星はリピートで聴くわ。おさまりがいいのできらきら星貼って今日はさよなら。また気が向いたら。

きらきら星 変奏曲 K.265 (モーツァルト)


僕のちかくからは以上になります。

 

 

 

【雑記】第三者として組織に関わること

怪しい人の処世術

1人で大きな仕事はできないってのが自分の信条で、そのためには否が応でも組織と関わることになる。その時の関わり方を今後に備えて考えていかないとなあと思ったので書いていく。
当面は個人として動いていくので、外部から組織へ「個人」として投入される機会が増えることになる。要は怪しい人だ。アイ・アム・ア・ストレンジャー。ほんで一般論として、外部から組織を良くするための人材がコンサルティングのような形で入ってきてワークしないってことは結構あるのかなと思っていて、その理由は部分的にしか組織に関わらないからなんじゃないのってのが今日の本筋。
例えば「人事制度を良くしたいから」って理由で入ってきたコンサルタントが経営者と人事部の責任者とのみ関わるみたいなことってよくあると思う。責任者が問題を把握できていれば円滑に進むことはあるのだろうけど、それでも部分最適にとどまると思う。コンサルとして入ってきた人材も大きな大志を抱いていない限り、仕事を言われる範囲内に制限してフィーを得ようとするんじゃないだろうか。この場合だと入ってきた人材のスタンスにそもそも問題があるが、考えるべきは第三者として入ってきたコンサルのステークホルダーとのコミュニケーションだと思う。
半沢直樹』然り、トレンディドラマを観てると出世しようと考える嫌な奴キャラは上席となる「えらい人」の評価のみを気にするコミュニケーションを行う。そういうキャラは献身が出世につながると考え、実際それなりの地位についてたりする。和の国・日本。我が身を粉にしてあなたにお仕えします候。と考えてしまうとこうなる。このコミュニケーションの全てが間違っているとは思わない。ただ、考えるべきは、その仕える人に費やす時間が源泉となる収益にどの程度相関するのかということだ。殿に仕える仕事は販管費含めると、赤字でした候じゃ話にならない。お仕えした時間にインパクトにつながらないのだとしたら殿が実行者ではないからだ。密な時間を過ごした殿個人の問題解決につながったとしても、組織の問題解決に繋がらず収益や成果に繋がらなかっとしたらコンサルティングしたプロジェクトしては失敗と言える。机上の空論だけがそれっぽく出来上がり、実行する側は問題意識や自分事化できていないから一向に進まない。だらだらと時間がすぎる。まあそういうのつなぐのが社内の中間管理職ってやつなんだけどね。今日はその辺無視。上位レイヤー(殿)・現場・コンサル(ストレンジャー)の三者間のコミュニケーションとして話を進める。

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結論として組織から見たら第三者であるストレンジャーは真ん中に立つってのがいいと思うんだよね。階層化されていたとしても、ネットワークとして捉え真ん中に立つ。そしてハブになって課題を吸い上げていく。ハブとなることで現場との関係値も上がり、実行力もついてくる。全員が全員に関わるってのは難しいのでコアとなる人物は選ばなければならないと思うけど絶対にえらい人以外にも関わる時間を増やすべき人はいると思う。短期的な施策立案の速度は落ちると思うが実行力を重視しないかぎり、投下時間と収益増加の相関度は上がってこない。長期的な視点で見た時現場メンバーが出世することもあり得る。その時片道切符の島流しにになるかならないかは仕事の対価次第だけど、一緒に仕事した時間がある人かない人かであればしたほうがある人のほうがいいにきまっている。その時成功に導けているかいないかは自分の実力次第。ごますりの能力に磨きをかけていてもいつか必ずボロがでる。
ただ、組織の立場関係って本当に難しいと思ってて、今後も考え続けるんだろうなと思う。会社の人とは単純計算で年間1900時間以上の時間を顔を合わせなければならない。そうなると言いにくいことや潜在的にある課題を慢性化させてるって往々にして出てくると思う。その部分を取り除くことを第三者として行えると、ストレンジャーさんが介在する意義はあるのかなと思う。時代の変化の中でも人と人の関わり方は変わらない。立ち向かっていこう。
乞われたら結果を出す。倍返しだ。

 

僕のちかくからは以上になります。

半沢直樹 -ディレクターズカット版- Blu-ray BOX

半沢直樹 -ディレクターズカット版- Blu-ray BOX

 

 

【書評】2016年上半期怒涛だった人が読んだビジネス本まとめ

上半期が終わった…

いつの間にか上半期が終わってた。なんていうと時間感覚ない人みたいだけど、怒涛だった。怒涛も怒涛。そんな中、何冊かは本を読めたのでそのまとめを。今年はせめて100冊なんて思ってたけど未達だなこれは。冊数じゃねえしと気を改め下期も読書を重ねたい。積ん読の量がやばいのでその処理を進めながら…。

2016年上半期に読んだ本

以下の順番で読み進めた。
比較的ライトなビジネス本という部類が多いと思う。腰据えて文献を読む時間もとらないとなあと思う今日このごろ。この本これとこれのオマージュだなと思うと見切りが早くなってもっと量読める気がするんだよね。26番とか初めての退職だったから読みこんだ。下期は税金関係の本が入ってくると思う。

1.戦略がすべて
2.ぼくらの仮説が世界をつくる
3.勝ち続ける意志力
4.私とは何か
5.「ない仕事」の作り方
6.会計リテラシーが仕事も人生も変える!
7.起業の教科書
8.働く君に伝えたい「お金」の教養人生を変える5つの特別講義
9.マーケット感覚を身につけよう(再読)
10.アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」の作り方
11. リクルート「創刊男」の大ヒット発想術
12.未来を創るすごいベンチャー101
13.IoTは日本企業への警告である
14.それ、根拠あるの?と言わせないデータ・統計分析ができる本(再読)
15.コンセプトのつくり方
16.「無知」の技法
17.0秒思考
18.ドリルを売るには穴を売れ
19.人工知能は人間を超えるか
20.新世代CEOの本棚
21.ルールを変える思考法
22.シンプルに考える
23.たった一人の熱狂
24.自分にあった脳の使い方
25.一冊の手帳で夢は必ずかなう
26.おいしい退職マニュアル
27.自分の半径5mから日本の未来と働き方を変えてみよう会議
28.プロジェクト・デザイン・パターン
29.これが「買い」だ 私のキュレーション術
30.やってのける
31.思考のスイッチ
32.空飛ぶロボットは黒猫の夢を見るか?
33.2035年の世界
34.これからの世界を作る仲間たちへ
35.ゼロイチ
36.悩みどころと逃げどころ
37.マインドホールを突破せよ

上半期37冊からのおすすめ本6冊

上記37冊からおすすめを記載していく。

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

 

 未読だったので購入。アガり症の気がある僕は本著でだいぶ勝負や駆け引きに対する考え方が変わったなと思う。短期的に負けてもいい。日々研鑽して最後に勝てばいい、勝てるまでやり続ければいい。力を抜いて平常を出す。当たり前のことなんだけど目の前の目標に囚われて力んじゃうものよね人って。

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

 

平野啓一郎さんの小説に登場する分人の理論が好きで購入。小説のファンからはサマリー版で物足りないと言われているようだが、僕はこれで十分楽しめた。人に対する感情は人から得るものではなく、他者と対面する自分から誘発されるという理論。例えば会えなくて悲しいという感情が湧き起こるのであれば、それはその人に対面する自分を喪失することが悲しいということに結びつく。読後自分の感情を俯瞰してしまうようになる点は注意。

「それ、根拠あるの?」と言わせない データ・統計分析ができる本

「それ、根拠あるの?」と言わせない データ・統計分析ができる本

 

分析本。業務上関わることが多い分析領域。まだ統計本読み込めるほど統計に対して免疫ついてないのでこの程度の難易度が心地よい、というか実際マーケターに本当の意味で伝わるのってこのレベル感だと思う。天気予報のロジックを一般人が理解していないのと同じで、これ以上の分析は結果の信頼度だけを求められる。どんなに説明しても「ふーん。そうなんだ」程度に落ち着くことが殆どではないだろうか。つまり文脈の説明はいらない分析が増えるってことは裏側は後から出てくる「魔法」と同然なんだよね。魔法がブルーカラーとなる人を動かす。外れるときは外れるのにね。

「無知」の技法 Not Knowing

「無知」の技法 Not Knowing

 

 これが個人的に上半期ベストかなあ。人が知っていることなんか世界の要素からみたらほんの一握りなのに人は全知全能の神を求める。コンサルタントとかその最たる例。知らないことに対して立ち尽くして歩みを止めてしまう人もいる。知という小さな光が照らす暗闇をどうやって進むのか。ということについて書いてある。読むのに割と骨が折れる量だったけどすらすら読めた。こういう文体好きなんだよな。今の時代を知っている人はいないし、結局真っ暗闇を進まないと出口は見えない。既に歩んだ人と協力することで光を集めることはできるのかなと。ただ、たとえ既知の人間のノウハウがあっても統計的に揺らがないほどの母数は取れてないよなあと思う。如何にギャンブルしないかを慎重に見極めつ、パターンランゲージとして最大の事例である歴史を知る必要性も時にあるのかなと思う。

やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~

やってのける ~意志力を使わずに自分を動かす~

 

 先日精一杯書いたので割愛するがやはりこれもよかった。どうやって自分を動かすかについて心理学的追及がある。根性論がピンと来ない人におすすめの一冊。

chikakuni.hatenablog.com

 

これからの世界をつくる仲間たちへ

これからの世界をつくる仲間たちへ

 

 テクノロジーの魔法が世界を動かす。人間は技術的特異点を越えた時どうなってしまうのか。この問は今後働く人全ての課題になると思う。自分の身近なところでいうと、意外とマーケターの現領域はブルーカラーとして機械に寄り添うべきな気がする。プロ棋士人工知能に負ける時代なのだ。四則計算で算出される指標到達など機械に勝てるわけがない。(まあそれをする人のことをマーケターだとはもとより言いたくないのだけど)そこではない価値追及が必要になる。個人的にシンギュラリティよりマルチラリティの世界観をマーケターとして追求していきたいと考えていて、「クリエイティブクラスとしてのマーケティング」というものを今後考えていかなければならないと考えている。その上で知るべきは打ちだされたプロダクトの特性ではなく、人工知能そのものであったり機械学習の裏側で行われているブラックボックスの中身であると思う。魔法使いになるのか、魔法をかけられる側になるかはこれからの研究と自分の働きぶり次第だ。ホワイトカラーの人件費がカットされてブルーカラーの給料が上がるという説は面白く、未来に逃げ場所が見つかった感すらあるので研究をするにあたり怖いものはない。

おわりに

以上。書評ブログももっと増やしていきたいけど引用とかやってると時間がかかってしまうのよね。何冊分書けるかわからないけど時間作って少しでも自分の血肉にしていければと。個人的にいまは人脈を作るのが大事な時期だけど良い人脈を得るためには自分の力を溜めなければならないと僕は思う。時間を作って本と自分を積み上げる。

僕のちかくからは以上になります。

 

雑記:言いっ放しの恋愛論

彼女と続かないんだ…て実際そんな悩んでないでしょ?

人の話を聞くのが好き、というかどうやら得意らしく人の絵空事から恋模様まで幅広く勝手に転がってくる。その中で最近彼氏・彼女と続かない人っているなあと思ったので今日はそのお話を。
僕の友人で恋愛経験豊富で家柄も良くお金もあるそれなりの物件がいるんだけど、彼は彼女と長く続かない人。彼から聞く話は僕にできねえなあと思う話ばかりで、例えばディズニーランドに行ったら、開演と同時にお目当てのアトラクションのファストパス売り場まで1人猛ダッシュ。手に入れたファストパス片手になるべく並ばないエスコート。夜はレストランのショーの最前列でディナーをし、ミラコスタのスイートルームとちょっとしたサプライズのおまけ付き。これを初デートでこなしてしまう。
別れる理由はいつも彼女の反応が冷たくなったとかそんな感じ。「恋もジェットコースターだねあなたは。」なんてつまらない世辞を言って苦笑させて遊ぶ。友達っていいよね。
こういうデートでビッグバンアタック的なことをされることが好きな人って世の中にはそりゃもうたっくさんいるんだろうけど、そういう人って得てして熱しやすく冷めやすい人が多い気がする。驚くのが好きか、驚かせるのが好きかのどっちかなんだよね。あと僕の聞いてる感覚だと所謂ワンチャン狙ってる場合に、こういうデートプラン組む男が多い。(夜景のきれいなバーが行きつけなのはほとんどデートで行きつけってことだからね。)
今日言いたいことは長期のお付き合いには土台が大事だよねってこと。土台が無いところに細く長い満足塔を建てる。塔に登った人にその景色が普通だと思わせてしまったら、次はもっと高い満々足塔を立てなければならない。そしたら少し無理をしてでも満々足塔を建てるね。ただ無理が祟ってしまい、資本計画はガタガタ。次は次はとワクワクして口をあけている党の姫(もしくは王子)に満足塔と同じ高さの塔を建てたらどう思うかな。「なーんだこんなもんか」ってなると思うんだよね。高い塔を登らせることに満足を置いちゃってるから。一方限られた資本で一生懸命建てたほうは「苦しい中一生懸命建てたのに何で満足しないんだ」といった具合に悪循環がはじまって、近いうちに関係解消。「もう塔は建てませーん」「じゃあ次の塔探しまーす」ってなると思うの。

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大事なのは土台としての価値提供の仕方ね。まずは、行きつけにさせないと。よく行くラーメン屋になることからはじめようよって僕は思う。最初にまあまあおいしいなーと思わせて、何度か食べてるうちに味に慣れる。さらに通いを深めるうちにお腹がすくとそのラーメンが浮かぶ。そこまでまずいこうと。
進ませるにあたって負荷かけなきゃいけないときもあるのは認めるけど、初回から満足度引き上げたら未来の自分が疲れる。相手も夢見心地でいつの間にか高いところに登らされてるから疲れてる。よく行くラーメン屋で毎回同じもの食べるけど季節物でたらそっち食べるでしょ。でもやっぱ「いつもの」が1番やなって思うじゃない。スパイス加えつつ日常が安定して欠かせないなと思わせられたら続くと思うの。ある意味限定品がいつものより美味しかったら危機なのよ。
彼氏彼女であれば日々のコミュニケーションしてくれる相手とか、困ったとき相談乗ってくれる相手とかね。そういうのが積み重なっていくと土台ががっちりしてきてゆっくりゆっくり塔を高くできる。マンネリ対策でたまーに高いところ塔建ててみても大丈夫。堅牢な時がそれを支えてくれる。価値の置き方が十八番であればそれでいいのだ。身の丈にあったことしてればいいのよーてことね。そんなこと言われても頑張らないと…って思う人は対面する人を間違えてると思うよ。そんじゃーね。とちきりんさん風にして今日は逃げよう。

僕のちかくからは以上になります。

 

雑記:叙述トリックのパターン

叙述トリックについて

大学時代は物語ばかり追いかけていて、伏線とかどんでん返しとか大好きだった。今回は叙述トリックのパターンを覚えている限り書いてみようと思う。わりとネタバレ注意なので気をつけて読んでいただきたい。

時系列がずれる

推理小説に1番多い手法がこれだと勝手に思ってる。第一発見された証拠品と第二発見された証拠品の実際事件に使われた時系列が逆…とか。この解決時に名探偵の口から語られる体験を実体験を持って並走させたのは一時期話題になった『イニシエーション・ラブ』だろう。ベタベタのラブストーリーに隠されたダークな展開。一時期好きだったなあ。何度も読み返すタイプの小説ではないけどエンターテイメントとしては秀逸。映像化されるとは思わなかったので観てみようかな。
過去に戻るというパターンもある。所謂タイミングトラベルもの。話題になったアニメだとまどマギとかシュタゲは秀逸だなあと思う。映画だと『12モンキーズ』という主人公だけ救われない物語も好き。(『バタフライ・エフェクト』ってそんな言うほどいい映画かなあ、、、) 

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

 
イニシエーション・ラブ
 
12モンキーズ(字幕版)

12モンキーズ(字幕版)

 

固定観念を利用する

人間は知らず知らず固定観念を抱いてしまう生き物だ。記号化された言語にイメージを紐付けて定着させている。社会心理学でステレオタイプというこの概念も、よく用いられる。名探偵は若く活力のある男で、妹と言われたら人間だ。何を言っているかわからない方は以下の二冊を手にとってほしい。知らず知らずに常識という固定観念があなたに根付いていること気づくことができる。個人的にこのパターンが好きかなあ。騙されたーって感じするよね。

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

 
向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

 

人称を変える

事象は一人称「わたし」が捉えるものだ。第三者である彼がどう捉えたかはわからないし、あなたが今何を考えているかもわたしにはわからない。あなたが何を考えているか引き出すのが会話でありコミュニケーションというやつなのだろう。そのようなインタラクティブな行為が日常の会話ではとり行われるが、創作では登場人物をそれぞれ一人称として吐露させることができる。ここに目をつけた作品も存在する。吐露させた内容が全部嘘なんてこともある。

パレード (幻冬舎文庫)

パレード (幻冬舎文庫)

 

生き返る(死んでなかった)

私は勝手にこれをケチャップと呼んでいる。銃で撃たれたフリしてチがケチャップ。実は生きていたっていうベタベタなあれだ。一度死んだふりをして生きていたってのもある。生きている人が元から死んでるってパターンも…。もう何が何だか分からない。『がっこうぐらし』とか最近だとそれだよね。ゆるゆるに見せてエグいことするっていうまどマギを髣髴とさせる展開だった。大学編に入ってからは読んでないなあ。

がっこうぐらし!  (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

がっこうぐらし! (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

 

精神を患っている

記憶を失っているから云々かんぬんというパターンもよくある。オチは大体「自分自身が犯人」だ。『メメント』は救われない物語。多重人格というパターンもよくある。金字塔といえば『サイコ』。当時は入場制限がかかった程衝撃度が高い作品であったそうな。後続の作品も多くあるが個人的には『ファイト・クラブ』は一度観ておくべき作品だと思う。昔ブラット・ピットにSMAPの香取くんが「太り始めたら『ファイト・クラブ』を観ます」とスマスマで言ってたけどそんなライトな作品ではないと思う。(無垢だった自分は騙されたと思った。)

メメント (字幕版)

メメント (字幕版)

 
サイコ (字幕版)

サイコ (字幕版)

 

ドッキリ大作戦

これは名前のままなのだがテッテレー!を当事者体験できるタイプの物語だ。これはこの一作しか観たこと無いのだが、『ゲーム』がそれに該当する。シリアス展開かとおもいきやクライマックスは超ハッピー。個人的にデビット・フィンチャーの作品がそもそも好きなのだが、あまり話題にあがらないこちらも時間があればみてほしい作品。(これも人称を変えるパターンなんだけど一対多数というところで分けてみた)

ゲーム [DVD]

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さいごに

もっとあると思うが、今回はここまで。共通として言えるのはジェットコースター乗るような感覚で観る娯楽であること。何かを得ようとしてはいけない。ワッと驚いて作品に思いを巡らせてほしい。ここで一部ネタバレ書いちゃってるけど…。そのうち好きな創作についても書こうと思う。

僕のちかくからは以上になります。