コミュニケーションの中で生まれるバグ
イクラはガバッと食べたい
鮭の卵であるイクラの話をします。
ノリスケさんのお子さんの話ではないのであしからず。
イクラって一気に食べたほうが美味しいですよね。
一粒一粒箸でつまんで日本酒をクイッといくのが粋だと言う方がいるのは理解できるものの、飲み始めはやっぱりガバっといきたいです。
先日居酒屋に複数人で行った時の話です。
「おすすめメニュー」にイクラ刺盛り合わせがあったので頼んでみました。
「おすすめ」と打ち出すくらいですから、おそらく最初のオーダーで頼む人が多いメニューではないでしょうか。
少しすると、「これは緋色の宝石箱やー」といった具合に盛られたイクラが運ばれてきました。
これは美味しそうだと垂涎の思いだったのですが、宝石箱を開ける鍵であるスプーンの姿はそこにはありませんでした。
「すいません。スプーン持ってきてもらっていいですか?」
とお願いしたところ、ちょっとしてからスプーンが1つだけ運ばれてきました。
これではスプーンで皿に取り分けてから一粒一粒を箸でつまむことになります。
そうなるとガバッといきたい僕の要望は永遠に満たされないのです。
結局もう一度店員さんを呼んで、人数分のスプーンを用意してもらいました。
僕らはいつの間にか()を定義をしている
おそらく店員さんは皿に取り分けるための手順を満たすため、スプーンが必要だと捉えたのでしょう。
僕の読み取ってほしかったのは、
「(人数分の)スプーンを(いくらを一気に食べるために)持ってきて」
という自分の気持ちの部分である()内の部分です。
プログラミングの世界だとこのような定義が明確にされていないと意図した通りに動かなかったかったり、止まってしまったりします。
要は、バグが生じるということです。
僕は非エンジニアなのでコードを書くことはほぼないのですが、分析でも「背景」から読み取った「ノイズ」を潰していく作業が必要になります。
この背景で理解できているかどうかが分析の精度を上げていく上で必要になることだと考えています。
適切な解を出すことで実際に行動をおこしてもらうことが重要だと考えているためです。
行動にバグを生じさせない
イクラの話でいくと、店員と客双方に障害が生じています。
店員はもう一度スプーンを取りに行く必要があり、僕らは店員さん呼び戻す間、目の前のイクラがお預けになります。
お互いの一連の行動の流れに一種のバグが生じているということです。
ただ、日本の接客業は過剰サービスとも言われます。
サービス料をもらってるわけではないのに、色々しすぎだと。
それはそれで正しいと思います。僕も「お客さん」のときは多くを求めません。
ただ、自分が人を動かす場合は別です。
ミスコミュニケーションが生まれてしまうと、大きな損失につながることも考えられます。
行動のバグが生じないように日々()の中を読み取り、()を作らない意思を人と関わる上ではもっておきたいと思う次第です。
僕のちかくからは以上になります。