【年間100冊】2018年4月に読んだ本
ゴールデンウィークいかがお過ごしでしょうか。僕は例年通り、混み合いそうなこの連休はどこも行くことなく夏過ぎにどこか遠くへ行く計画を、と思っていたのですが、9月に引っ越しがあるのを完全に忘れていました。もしかしたら今年最大の連休かつお財布に余裕がある時期を棒に振ってしまったかもしれません…。まあ後悔先に立たずと言うので、前向きな気持ちで4月の振り返りをば。
4月は少しペース落ちた感あったのですが8冊ねじこみました。「ねじこむ」という表現にあえてしたのは、月末に二冊本当軽い新書読んじゃったんですよね。こういう読書の仕方はよくないなと改めて思ったので、ちょっとぶ厚めな本をこの連休で徐々に消化しているところです。
それにしても最近のトレンドはナラティブというやつだなあと感じています。トレンドに敏感すぎるあたくしは本の文体もなんとなく口語体じゃないと読む気が起きないということが起きてしまっています。本当に古文体が読めなくてですね。自分で自分が嫌になることがあります。
(´-`).。oO(『失敗の本質』『空気の研究』等を好きな本って言ってる人が殊勝だなと思うのは「本当にこれ理解できてんの!?」って何度も思うくらい歴史的事象や当時の時事性が自分の頭に入ってこないことにあって、幾度となく音を上げてる自分のおつむの無さを知り嫌気がさすところにあるのです)
— コマさん (@4GEKI) 2018年4月28日
恥ずかしながら学生時代から歴史に興味が持てないんですよね。「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」という通説もあるのでなんとか克服したいのですが、最近思うのは「学生時代にやっていないことは大体ハマれない」ということです。趣味も結局昔からやっていることを選んでしまっていて、時間が無い分広がりが生まれないなと思う今日この頃であります。
前段が長くなりましたが、以下4月に読んだ本です。テーマは「弱者としての自覚」ですかね。年をとるに連れて自分の弱さをようやく自覚しつつあり、そこへの対策に着眼点を置いています。ベストバイは『弱者の戦略』です。まんまですが。それではいってみませう。
- 28.世界最先端のマーケティング ★★
- 29.弱者の戦略 ★★★
- 30.メンタルが強い人がやめた13の習慣 ★★★
- 31.反応しない練習 ★★
- 32.世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事 ★
- 33.たった一人の熱狂 ★★
- 34.心を整える ★★
- 35.成毛流「接待」の教科書 ★★
- 5月の予告的な…
28.世界最先端のマーケティング ★★
世界最先端のマーケティング 顧客とつながる企業のチャネルシフト戦略
- 作者: 奥谷孝司,岩井琢磨
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2018/02/22
- メディア: 単行本
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マーケティングに携わる身として一応読んでみたという感じですが、追えてない内容はさすがになかったですね。よかったよかった。ネットニュースを体系化したという感じです。Amazonフレッシュの内容が一番知識乏しかったので勉強になりましたかね。こういう法則化する思考は重要だと思いつつ戦略を点で語るというのはあまり好みではないなあと思います。
29.弱者の戦略 ★★★
冒頭のこの一説に割と痺れてしまいまして、一気に読み進めた形になります。
生物にとって「強さ」とは何か?それはするどいキバやとがったツメを持つことではない。生き残ることができなければ、それは強さとは言えないのだ。
そう、たとえ小さな戦に何回か勝てたとしても、生き残らないと意味が無いのです。
これは個人で商売した経験がある身として強く感じることです。独立当初、「油断したらふっ飛ばされる」と何回思ったかわかりません。結果として僕は会社員として「紛れる」戦略に身を投じたわけですが、これはプランBとして独立当初から掲げていたことです。
独立後商売自体は正直上手くいっていました。これは生きる場所を一先ず見つけることが出来たということです。その時使っていた戦略は本著の内容に則ると「ずらす」ということです。前職と同じドメインで勝負することもできましたが、個人で戦い切れる市場ではないことは明らかでした。前職の広告代理店は、OC(組織力)戦略の側面が大きく、SP(ポジショニング)戦略として差別化らしい差別化ができる要素は正直多くありません。なので、持っている知識をフル活用し、ずらした存在として「個人の知恵」を商品にしました。劣悪な環境を利用し、自分なりの「ニッチ」を作り出したというわけです。
ただ、継続性の観点で見ると、正直この戦略には疑問を感じていました。直近最低限生きられる保証はあっても、自分は弱者に変わりなかったのです。中長期的な観点で生きることを考えるにあたって、あるタイミングでプランBを行使することに決めました。「たまたま良いお誘いがあった」というのが正直大きいのですが。
こういう偶発性も弱者には大きな影響を与えます。生物にとって天災などがそれにあたるでしょう。それでも生き残る生物は、生き残るのです。この言葉に集約されてるように思えます。
「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残るのは、変化できる者である」
結局お前は負けたのだという人もいるかもしれないですが「これは自分が生き残るための変化だった」と言えるように精進していきます。
30.メンタルが強い人がやめた13の習慣 ★★★
メンタル豆腐なんですよ。割と色んなこと気にして自己嫌悪に陥ってることが多いです。弱者として助けてもらおうと本著にすがりつきました。結果的にこの本読んでよかったなあ…。
自分の思考の癖として「自分を哀れむ」ところがあります。「なんて自分はかわいそうなんだ」、とは思わないのですが、「あの時やっておけば違ったなあとか」、「(失敗を予見できたことに対し)自分は言ったのになあ」等過ぎたことにクヨクヨしてしまうところがあります。
この思考の癖に対して、本著ではばっさりと「時間のムダ」だと切り捨ててくれています。自分を哀れんだところで、問題解決には一歩も近づかないので前向きに行動するにはどうすればいいかを考えなさいと。
哀れむエネルギーが大きいことに対してバックが少ないよということですね。マーケティング畑にいると物事を費用対効果を考えることが多いのですがそれと同じなのかもしれません。自分を哀れむことにエネルギーを使うと自分の中では何かを解決している「つもり」ですが表面的に見ると何も行動せず、時間だけがただ過ぎています。時間帯効果も低いし、エネルギー対効果も低いし、と合理的に考えていくとたしかに「ムダ」ですね。次の『反応しない練習』にもつながる部分ですが合理的に行動する視点を自分はもっと身につけたほうが良いと思いました。
31.反応しない練習 ★★
反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」
- 作者: 草薙龍瞬
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/中経出版
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
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原始仏教の入門書ですね。そう、仏陀ですよ仏陀。ブディズムってやつですね。先入観なく読んでみると結構面白くて、『仏陀は実は、「超クール」』っていう帯のコピーに納得できました。
仏陀が何よりも大事にしているのは「心の反応を見ること」と「論理の合理性」なんですよね。その時の感情で判断せず合理的な選択をしていく。
一見ドライとか言われがちな事業判断も、合理的に考えてみると正しいなと思うことがよくあります。もちろん感情持って事業やってる当事者からするとたまったもんじゃないのですが。ただ、継続することが不幸につながるパターンも往々にしてあるので、見切りをつけること自体が悪なのではなく、合理的に判断できていないことが悪ということになるのでしょう。気に食わない判断に対してすぐ反発するのではなく、一歩引いてアルカイック・スマイル浮かべて合理的に考えるという視座に立っていたいものですな。違うか。
32.世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事 ★
こういう分析を元にした「論破」系の本ってどうしても内容が平均的になるんですよね。メタアナリシスが最も正しい証明法であることは間違いないと思いつつも、自分個人の体質が「平均的である」かどうかは調べないとわからないよねと。その面で先端医療にフォーカスした嘘八百かもしれない高城本のほうが興味深い内容だったなあと思いました。興味ある研究結果だけクリップして本棚の奥へ。
33.たった一人の熱狂 ★★
再読です。話題の編集者箕輪さんの本なんですねこれ。当時は知らずに読んでましたがやる気がもらえる良い本ですよね。著者の本を全て暗記してから会いに行くみたいなエピソード聞くと自分の仕事への情熱はまだまだだなと感じます。こんなにも人に尽くそうと思ったことが、自分にあっただろうか。燃えては折れ燃えては折れを繰り返しその中のほんの少しが形になる。自分はどこかで折れて止まっている気がします。
本著はソーシャルアプリの755の内容を再編集したそうですが、「そういえば755って聞かなくなったな…」とちょっとしたノスタルジックも感じましたとさ。
34.心を整える ★★
心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 (幻冬舎文庫)
- 作者: 長谷部誠
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2014/01/29
- メディア: 文庫
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まあ、ワールドカップ始まるしね☆くらいの気持ちで読み始めました。表題の内容が最も知りたかったので、冒頭のエピソードが全てだったなと思います。「長谷部オススメのミスチル名曲ランキング」みたいなコーナーがあると思わなかった(笑)
35.成毛流「接待」の教科書 ★★
成毛本結構好きなんですよね。昨今のトレンドを薄く伸ばしてこねて良い具合にまとめてくれる感じ。今回は接待について。
恥ずかしながら飲み会と接待の違いについて教えてくれる機会もベンチャー出身だとあまりなく、こういう本で「世間」というものを理解するのも悪くないかなと思いました。
本著の基準で自分の飲み会遍歴を振り返ると、「接待」まではしたことないなと。とりあえず思ったのは良い店のリストをもっと増やそうということで、これ自体は友達でもデートでも使えますしね。昨日は後輩が一つ節目とのことだったので寿司屋へ。接待もこういう仲良くなりたい人に主体的に何かしたいという気持ちの結集だなと思いましたとさ。ただそこに下心は、ある。
5月の予告的な…
5月は割と本業に近いビジネス寄りな選書になるのではないかなと思っています。久しぶりに勉強する気になってきた感じです。いま読んでいる2冊もずっと読みたいなと思って「時間があるときに」と先送りしていた本です。ただ残念ながら「時間があるとき」は一生来ないと思うので、観念してゆっくり読み始めたら、やっぱりちゃんと面白いし勉強になるんですよね。メンタリストのdaigoさんが「自分が半分くらい知っている内容が良い勉強材料になる本」とニコ動で仰ってましたけど、まさにそのくらいの難易度で学習に一役買ってくれそうです。
僕のちかくからは以上になります。
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件 (Hitotsubashi Business Review Books)
- 作者: 楠木建
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2010/04/23
- メディア: 単行本
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