ちかくにまなぶ

近くから学んだことを書き残すブログです。

【書評】『大人はもっと遊びなさい (PHPビジネス新書)』

遊び人になりたい

遊びのある人のほうが惹かれることが多い。遊びが芸を肥やすとはよく言ったもので遊びがある人のほうが意見のある人が多く、何かと「余裕が無い」・「時間が無い」という人ほど話は面白くないことが多い。整理する時間も、新しい刺激を得る時間も作れていないから誰かからの伝聞をそのまま話すことしかできないのである。
だと思いつつも、「遊び」と言われると一歩引いてしまうというのが大人の心情ではないだろうか。自分もどうやらその1人になってしまったようで、何とか打破したいなあとモヤついていたところ、良い本に出会った。

大人はもっと遊びなさい

大人はもっと遊びなさい (PHPビジネス新書)

大人はもっと遊びなさい (PHPビジネス新書)

 

成毛さんの著書は『これが「買い」だ:私のキュレーション術』で初めて読んだのだが、いい具合に力が抜けていて、洒落が効いている。こういう大人好きだなあ…というそれを持っている。良い悪いということは一切言う気はないが、震災前のさとなおさんのさなメモ(http://www.satonao.com/)もこういう文体が多かった気がする。(さとなおさんも広告行ったきっかけの人だなあ…。)
なんにせよ、いまの自分に打ってつけということで読んでみた。本著に「新書はさらっと読んでほしい」という旨の言及もあったので一日でさらってみた感想を。

遊びに勝ち負けを持ち込んではならない

序盤からはっとさせられた一文。遊びに対して自分より上級者がいることに怯えていないだろうか。自分の場合は怯えている。存在するであろう誰かより下手なことに謎の劣等感がある。何かを始めるときはみんながみんな0の状態だ。そのことを大人になると忘れるというか、恥ずかしい、と感じることがあるようで新しいことに取り組めない理由になっているように思える。遊びは「チャラくていい」とのことなので気軽に始めていいし、いつ止めたっていいのだ。
「止める」ということが日本人の性分からか少し憚れるところがあるが、個人的にはたとえ仕事だとしても「嫌なら止めればいいんじゃない」というアドバイスをすることも多く、行動できない理由があるなら一度止めればいいと思ってる。ただ、止めるタイミングも本著には言及があり、「ある程度の上達が実感できた後」とのことなのでここは水準を自分で設けるべきだと思う。何事も力を抜くと見えてくるものがあると思う今日このごろ。

すべては本から始めよ

遊びは本からはじめようとのこと。あまり聞かない説だったので新鮮だった。例として歌舞伎を挙げていたが、ついつい勧められていた絵本を買ってしまった。

絵本 夢の江戸歌舞伎 (歴史を旅する絵本)

絵本 夢の江戸歌舞伎 (歴史を旅する絵本)

 

絵本というと大人になったら読まないものという認識があるが、成毛さんは絵本や図鑑を薦めることが多い。自分の場合、歌舞伎は未体験なのだが、落語は古典落語を本で読みこんでから高座に足を運んだ。落語は噺を知らなくても楽しめるが知ってたほうが何倍も楽しい。この理論から入った趣味は長く続いていることもあり、今回もそうなるといいなと思っている。

気軽にハマってみること

今回は一部の紹介に収まってしまったが、Ingressもハマられていたようで、いまPokemon GOで話題の路線バスでレベルを上げる裏技にも本著執筆時点で辿りつかれてる。何事もハマってみるというのは今年の自分に必要なこと(と書くと遊びに必要ない「ねばならぬ」になってしまうけど)なので、きがーるに考えて、食指を伸ばしていこうと思う。これからは遊び人の時代なのだ。

 

僕のちかくからは以上になります。