NBAのストーブリーグにみる成功循環モデルの捉え方
NBAの移籍市場が面白い
僕はもっぱらのバスケファンです。
一試合を通してバスケを観ることは少なくなりましたが、NBAの動向には必ずと言っていいほど目を通しています。
オフシーズンに入ったいま熱いのは、移籍市場です。ストーブリーグってやつですね。
均衡するリーグ
NBAは三年連続ファイナルの組み合わせが三期連続同じカードと、やや均衡している感があります。
そこだけ見ると、レブロン擁するキャバリアーズ、カリーとKD率いるウォリアーズの二強と、"その他のチーム"といった構成と言っても過言ではありません。
”その他のチーム”の順位が3年で動いてるのでその意味合いでは面白いのですが、矛先がチャンピオンチームである二強に届いていない感は正直あります。
そういった背景もあり、各オーナーは今年こそはと、補強・放出といったビジネス上の権利を積極的に行使しているのです。
ビジネスとしてのNBA移籍市場
ポール・ジョージのトレードによるサンダーへの移籍はNBAの「ビジネスとしての移籍」として象徴的な動きだったなと思います。
FA権を再来年行使確実になった生え抜きエースを本人の希望を無視してサンダーへ送り出しました。
巨人が高橋由伸を阪神に送り出したようなものです。(例えが古い)
NBAではこういうことがよくあり、その度にドライだなんだと言う人はいますが、ビジネス色強いのがNBAの移籍市場なのです。
ウェットに動いたのは2015年のマーベリックスとの大型ディールが決まっていたのにそれを棒に振ったディアンドレ・ジョーダンくらいです。
そして、先日そのジョーダン所属するクリッパーズからクリス・ポールが本人の希望したトレードによってロケッツへ移籍しました。
あのドラマティックな展開はなんだったのかとさすがに僕も思ってしまったのですが、これもNBAです。
さてジョーダン、いま何を思う。
勝ちきれないチームと勝てるチーム
クリス・ポールの移籍はキャリアの中で優勝したいがための移籍だと考えています。
一方、昨季王者のウォリアーズのメンバーは次々に残留を決断しています。
その中にカリーの市場最高年俸の契約ありとホットな話題もひしめいています。
個人的には他チームのスタータークラスのベンチメンバーは移籍するんじゃないかと思っていましたがそれだけ勝利の美酒は美味いということでしょうか。
グッドサイクルとバッドサイクル
この一連の流れをみて思い出したのは、ダニエル・ピンクの提唱する「成功循環モデル」の中のグッドサイクルとバッドサイクルです。
グッドサイクルとは関係性の構築を先にすることで、結果が自ずとついてくるというものです。
反対に、バッドサイクルとは結果出ていないことを先に見て、それによって関係性までもが悪くなっていくというものになります。
ある意味、15年のクリッパーズの例はグッドサイクルの象徴だったように思えます。
ただ、その中で結果がでないチームには残れないとクリス・ポールは決断しました。
反対に結果が出ているウォリアーズは再契約者が続出です。
今回残留を決意したショーン・リビングストンは確実にもっと稼げるプレイヤーです。
それでもチーム残留を優先し、決断を下しました。
グッドサイクルは長期的な視点で回す
成功循環モデルはわ長期的なビジネスに有用なフレームだと僕は考えています。
関係性を構築しておくと、将来的に結果として返ってくるものなのかなと。
自分の例で言うと、前職のメンバーやお付き合いあった方が今でも仕事の種を持ってきてくれたりします。
その際は毎回あの時があってよかったと思うものです。
卑近な例で恐縮ですが、そういう意味合いでは関係性を構築しておくことで”後々”結果がついてくるよねというのは間違ってないように思えます。
それ勝敗が1シーズン毎に明確にでるスポーツなど短期的なビジネス環境では当てはまりにくいのかもしれません。
短期ビジネスでは、結果が全てです。
例えバッドサイクルだとしてもキャリアに一花咲かせるための手段として移籍はあって然るべきなのです。
なので、今回のクリス・ポールやウォリアーズの面々の決断は間違っていないように思えます。(ジョーダン…あなたはそういう人だ。ウォリアーズのときもあなたは選択を間違えた。でもそういうやつ、嫌いじゃないぜ)
短期ビジネスに懸ける選手たちの動向にまだまだ目が離せません。
ゴードン・ヘイウッド君はいずこへ。ブルズの悲惨さにウェイドは耐えられるのか。カズンズ結局どうすんだ。
楽しみですね。
僕のちかくからは以上になります。
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
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