ちかくにまなぶ

近くから学んだことを書き残すブログです。

やっぱりねそうだろねだけじゃちょっとしんどいね

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抽選の鬼

うちの母は懸賞を当てるのがやたらとうまかった記憶があります。

僕が子供の頃の記憶なので、まだWebで抽選は主流ではありませんでした。

一枚一枚はがきを書いて送る。すると何故か当たる。不思議でした。

 

子供ながら理由が気になり、応募前のはがきを見てみたことがあります。

はがきを見て驚愕しました。

氏名:○○

性別:女性

年齢:27

所帯:独身

いやあんた、年齢サバ読んでるし既婚だしなんなら子持ちやん。」

 

追及すると素知らぬ顔で、こう言います。

 

「懸賞する理由を考えて、欲しい年齢を書いて、募集した人が欲しそうな意見を書くの」

 

…ただのマーケターでした。

時には「無機質な字がほしいから」と父に書いてもらっていたりもしていて、今思い返すとなかなかやるなと思う次第です。

 

無作為抽出がデータ化によって簡単になった昨今では通じない手法な気がしますが、いち消費者として一考の余地はある手法かなと思います。

 

いつの間にか固定したユーザーを描いてる

ある意味母親はマーケターのインサイトに迫った消費者型マーケターだったのかもしれません。

インサイトを考える上で、LINECMOの田端さんの記事が面白かったです。

sugoben.jp

ユーザーインサイトへの言及が的を射てるというか僕の”インサイト”に刺さってしまったので引用します。

僕なりに「インサイト」を訳すと、“抑圧されているがゆえに語りえない本音のこと”だと思っています。

人間って、多面的に文脈によって顔が変化する時があるから、それを一面的にたとえば「マイルドヤンキーなんでしょ?」ってラベルを貼っておしまいでは、浅いなあと。

ユーザーをペルソナ化して固定化する手法があります。

手法としては間違っていないのですが、固定された存在として捉えることは危険だと思います。

人間の行動は決してソリッドではなく、リキッドなのです。

ユーザーの「ここは触らないでほしい」点まで配慮する必要があるという言及は、社会がつくり出す気恥ずかしさという本音にまで触れているようで一種の感動を覚えました。

 

やっぱりそうだよねが欲しいマーケター

広告代理店時代に、マーケティングリサーチを行いレポーティングする機会がありました。

大体のアンケートパネルは「まあ、やっぱりそうだよね」で収まることが多く、描けるユーザーの像も既知のものでしかない場合が多いです。

 

リサーチャーの顧客は依頼主であるマーケターです。

ここでリサーチャーが陥りがちなのは、依頼主の意向に沿ったレポーティングをすることです。

もちろん数字の改ざん等は行いません。

データの中から依頼主がほしいであろうユーザー像を描いて、当てにいく。

それでは本当の「インサイト」に辿り着くわけがありません。

 

それこそ母がやっていた「これが欲しいんでしょ?」が実際の現場でも行われているのは危機感すら覚えます。

そして、その程度の仕事は消費者マーケターである母に読まれているのです。

 

ビジネスの場では、決して懸賞の景品がほしいわけではありません。

欲しいのは掴んでも掴みきれないユーザーの本音なのです。

全ては母の手中。そんなの絶対ごめんだ。

 

僕のちかくからは以上になります。

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中途半端な人の声(東京都在住Sさん27歳)

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好きな映画に『グッド・ウィル・ハンティング』があります。

天才が大切なものに気づいていく物語です。

好きなシーンはいくつもあるのですが、あまり人が選ばないであろうシーンが気になったりします。 

「世間の人は僕と君の差がわからないが、僕には分かる。嫌ってほど分かってしまうのさ」

 

数学の教授である”先生”が解けなかった問題を主人公である”ウィル”があっけなく解いてしまうシーンです。

その解答用紙を心なく燃やす"ウィル"。

このセリフからは"先生"の嫉妬がにじみ出ています。

 

足を踏み入れた人にしかわからない世界

僕はある種の専門職からキャリアをスタートさせたと思っています。

広告予算を最適に活用する仕事です。

 

分析の必要性があったため、少しでも良くなろうと学習を進めました。

その学習を進めているうちに「分析のできる人」のラベルが貼られ始め、今でも周囲からは一種のわかりやすい特性になっているのかなと思います。

 

ただ、自分は所詮付け焼き刃の分析屋だと常に思っています。

それは分析を学ぶ時間は僕にとって努力が「苦」だからです。

努力できていないことが自分の中で明らかなのです。

しかしそれは周囲には伝わっていなかったり、理解を促せないことが多いです。

 

本物は努力できる

この記事の一説が興味深かったです。

gendai.ismedia.jp

『秀才は努力の人で、天才は努力しなくてもできる人』とみられがちですが、僕は違うと思う。『秀才は中途半端な努力しかしない人で、天才は超人的な努力をして、しかもそれを努力と思わない人』

こういう人間は自分の近くに何人もいます。

6割の理解を良しとしない人です。

僕は6割で物事を進めることがよくあります。

腰を据えきることができないのです。

 

例えば分析であれば、数学の知識が無いと統計学を理解するのは難しいです。

6割の理解で進むと必ずと言っていいほど壁にぶつかります。(現にぶつかっています)

統計ができなければ機械学習は学べませんし、人工知能への理解も曖昧になります。

 

このような形ある理論がいつの間にか概念へと変わっていくことがビジネスの現場ではよくあります。

人工知能マーケティング全体最適化!」みたいな概念たる何かは最たる例です。

それはただただ理解が乏しいからです。

決して、抽象化しているわけではありません。

努力できているか、できていないかでしかないと僕は思います。

 

“先生”は僕とは違い勲章を得ている教授なので、僕なんかが言うのはおこがましいですが、同じように努力できていない自分への葛藤があったのではないでしょうか。

その葛藤に共感してしまう自分がいます。

 

僕のちかくからは以上になります。

 

勉強しなければだいじょうぶ改訂版

勉強しなければだいじょうぶ改訂版

 

chikakuni.hatenablog.com

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NBAのストーブリーグにみる成功循環モデルの捉え方

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NBAの移籍市場が面白い

僕はもっぱらのバスケファンです。

一試合を通してバスケを観ることは少なくなりましたが、NBAの動向には必ずと言っていいほど目を通しています。

オフシーズンに入ったいま熱いのは、移籍市場です。ストーブリーグってやつですね。

 

均衡するリーグ

NBAは三年連続ファイナルの組み合わせが三期連続同じカードと、やや均衡している感があります。

そこだけ見ると、レブロン擁するキャバリアーズ、カリーとKD率いるウォリアーズの二強と、"その他のチーム"といった構成と言っても過言ではありません。

”その他のチーム”の順位が3年で動いてるのでその意味合いでは面白いのですが、矛先がチャンピオンチームである二強に届いていない感は正直あります。

 

そういった背景もあり、各オーナーは今年こそはと、補強・放出といったビジネス上の権利を積極的に行使しているのです。

 

ビジネスとしてのNBA移籍市場

ポール・ジョージのトレードによるサンダーへの移籍はNBAの「ビジネスとしての移籍」として象徴的な動きだったなと思います。

www.nba.co.jp

FA権を再来年行使確実になった生え抜きエースを本人の希望を無視してサンダーへ送り出しました。

巨人が高橋由伸阪神に送り出したようなものです。(例えが古い)

NBAではこういうことがよくあり、その度にドライだなんだと言う人はいますが、ビジネス色強いのがNBAの移籍市場なのです。

 

ウェットに動いたのは2015年のマーベリックスとの大型ディールが決まっていたのにそれを棒に振ったディアンドレ・ジョーダンくらいです。

www.nba.co.jp

そして、先日そのジョーダン所属するクリッパーズからクリス・ポールが本人の希望したトレードによってロケッツへ移籍しました。

あのドラマティックな展開はなんだったのかとさすがに僕も思ってしまったのですが、これもNBAです。

さてジョーダン、いま何を思う。

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勝ちきれないチームと勝てるチーム

クリス・ポールの移籍はキャリアの中で優勝したいがための移籍だと考えています。

一方、昨季王者のウォリアーズのメンバーは次々に残留を決断しています。

その中にカリーの市場最高年俸の契約ありとホットな話題もひしめいています。

個人的には他チームのスタータークラスのベンチメンバーは移籍するんじゃないかと思っていましたがそれだけ勝利の美酒は美味いということでしょうか。

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グッドサイクルとバッドサイクル

この一連の流れをみて思い出したのは、ダニエル・ピンクの提唱する「成功循環モデル」の中のグッドサイクルとバッドサイクルです。

www.itmedia.co.jp

グッドサイクルとは関係性の構築を先にすることで、結果が自ずとついてくるというものです。

反対に、バッドサイクルとは結果出ていないことを先に見て、それによって関係性までもが悪くなっていくというものになります。

 

ある意味、15年のクリッパーズの例はグッドサイクルの象徴だったように思えます。

ただ、その中で結果がでないチームには残れないとクリス・ポールは決断しました。

反対に結果が出ているウォリアーズは再契約者が続出です。

今回残留を決意したショーン・リビングストンは確実にもっと稼げるプレイヤーです。

それでもチーム残留を優先し、決断を下しました。

 

グッドサイクルは長期的な視点で回す

成功循環モデルはわ長期的なビジネスに有用なフレームだと僕は考えています。

関係性を構築しておくと、将来的に結果として返ってくるものなのかなと。

自分の例で言うと、前職のメンバーやお付き合いあった方が今でも仕事の種を持ってきてくれたりします。

その際は毎回あの時があってよかったと思うものです。

卑近な例で恐縮ですが、そういう意味合いでは関係性を構築しておくことで”後々”結果がついてくるよねというのは間違ってないように思えます。

 

それ勝敗が1シーズン毎に明確にでるスポーツなど短期的なビジネス環境では当てはまりにくいのかもしれません。

 

短期ビジネスでは、結果が全てです。

例えバッドサイクルだとしてもキャリアに一花咲かせるための手段として移籍はあって然るべきなのです。

なので、今回のクリス・ポールやウォリアーズの面々の決断は間違っていないように思えます。(ジョーダン…あなたはそういう人だ。ウォリアーズのときもあなたは選択を間違えた。でもそういうやつ、嫌いじゃないぜ)

 

短期ビジネスに懸ける選手たちの動向にまだまだ目が離せません。

ゴードン・ヘイウッド君はいずこへ。ブルズの悲惨さにウェイドは耐えられるのか。カズンズ結局どうすんだ。

楽しみですね。

 

僕のちかくからは以上になります。

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか

 
ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

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ハリボテを追いかけるのはもうやめだ

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想像上は女性になれるけど実際に女性になることはできない

ご存知じゃない方もいるかもしれないのでここで言っておきますと、本ブログの著者の性別は男に分類されます。

ただ、仕事の都合上、広告代理店時代は女性系の商材に関わることもありました。

その時は女性にならなければならないのです。

 

化けの皮は剥がれる

その場ではもちろんターゲットとなる女性たちのライフスタイルの話をします。

そこで頼りになるのは数字であったり、雑誌であったり、テレビであったり、友人であったりと様々なソースからユーザー像を組み立てていきます。

それに加えて広告する商材は必ず自分で買って利用してみます。

ただ、その過程を通して生まれた”仮想女性Aさん”はどうしても薄っぺらいのです。

 

普通に生活してても知り得ない声を聞くこと

いまママ向けのサイトを運営のお手伝いをしています。

そこで聞こえてくるのは独身の自分の知り得ないママ達の生の声です。

 

「赤ちゃんが髪を引っ張るから髪を短くしてる」

 

身近な例だと、これを聞いたときは、ハッとさせられました。

無意識のうちに「ママって髪短い方多いなー」くらいで思考を止めていた自分に気づいたのです。

そんなこともわからないのかと言われそうですが、わかりませんでした。

ゴメンナサイ。

 

いまの時代情報は溢れています。体験談もたくさんあります。

でも、わかったつもりが一番怖い。

リサーチは必ず生の声でしようと改めて思いました。

やはり汗のかき方、ですね。

 

僕のちかくからは以上になります。

グロースハッカー

グロースハッカー

 

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グレーを許容する

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あいつは終わったな

新しいテクノロジーや産業が出てくるたびに終わった論を聞きます。

先見性を持った発言なのかもしれませんが、これってもったいないよねって最近思います。

 

ガラケーは終わった」

2007年の初期iPhone発売からもう10年経過しています。

2017年の博報堂の調査によるとスマホの所有率は77.5%とのことです。

www.hakuhodody-media.co.jp

つまり、この10年をしてもガラケーの息の根はまだ完全に止められていません。

まだ世の中の「デビュー夫人」たちが2割以上残っているというわけです。


ソフトバンク CM 企業「デビュー夫人 誕生」篇(30秒)

 

ただ、ガラケー保有割合が限りなく減少して、スマホが優勢になってきているというのは事実です。そのうち本当にガラケーは終わりを迎えるのかもしれません。

 

キャズムからビジネスの種を見つける

マーケティングの世界では商品が普及に至るまでの過程をキャズムで捉えます。

www.itmedia.co.jp

スマホの例で言うと、現在はレイトマジョリティからラガードの過程といったところでしょう。

商品が受けいれられる形へ進化を遂げて、普及に至るという流れな気がしています。

スマホUIもどんどん使いやすい形にアップデートを繰り返していますよね。

 

普及する未来に向けて、そこまでの溝を埋めていくのがビジネスを考えるということです。

先程の「デビュー夫人」もその一つです。

普及にあたっての溝となる年齢層をできるだけ取り込むための広告戦略として、「デビュー婦人」というクリエイティブで訴求するビジネスが広告代理店で生まれているわけです。

 

物事を01かでしか捉えないのはもったいない

「始まった」・「終わった」二択でビジネスを捉えるということは、物事を「ある」・「なし」の2進数的に捉えていると言えます。

0.20.5はそこに存在しないのでしょうか。

「終わる」まで過程にこそ、ビジネスのヒントが隠れています。

 

01かと短絡的に捉えると、機会をみすみす逃し誰かに作られた世界を生き続けることになります。

始まりから終わりのまでの「文脈」を作り上げている人が世の中には確実に存在しているのです。

 

例えば、巷で言われている人工知能で人の仕事をなくすにはどうしたらいいでしょうか。

仮想通貨はどうすれば日本で活用が進むでしょうか。

IoTはどうすれば普及が進むでしょうか。

これらが何かを終わりへと導くと確信した時、文脈を紡いでいく余地はまだまだありそうです。

 

僕のちかくからは以上になります。

キャズム

キャズム

 

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アナリストよりアルケミストになりたい

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データはデザイン

データとか分析ってデザインだよねってよく話します。

仕事柄分析の仕事に携わることは多いです。

ただ、正直分析自体にそこまで価値はないと思っています。

 

「分析」と「示唆」はワンセットで語られることが多いですが「示唆」の意味を辞書で見てみると、

それとなく知らせること。ほのめかすこと。 

 とあります。

つまり分析だけでは、ほのめかし程度でしかないのです。

 

○○ちゃんあなたのこと好きらしいよ」

 

そんなもんにすぎないのです。

どちらかに行動してもらわないとそそのかしから始まるこの恋は成就しないのです。

 

行動なき分析はゴミ

示唆を行動に結びつける方法は大まかに2パターンで分岐します。

①示唆を行動に落とし込む(人)

②開発によって示唆を機能として組み込む(機械)

 

①はよくあるPDCAサイクルで回していくパターンで、その先に②があるってところでしょうか。

改善の先に定形化がありそこから自動化へ向かうというのが現代だと思います。

学習まで自動化へ向かう人工知能の話は今日は置いときましょうか。

 

つまり、どんなに精密な分析をしたところでそれが行動として機能しないと何にも意味がないのです。

それを機能させるために、分析者は分析結果をデザインする必要があると僕は思います。

 

ここで注意してほしいのは決してデータや分析結果を改ざんしろというわけではなく、人に最適な行動をとってもらうためのコミュニケーションをデザインするということです。

 

例えば、天気予報では地上気象・海上気象・高層気象・レーダー・気象衛星等のデータを解析し予測モデルから天気を導き出します。

その時の分析結果はどのようにデザインされて、人々に伝わっているでしょうか。

 

「今日関東地方は、傘が必要です」

 

誰でも分かる形で、行動を促す、これこそが分析におけるデザインです。

データの見せ方もひと目で分かるアイコンで図示されています。

 

数字の錬金術

どんなに精密で難解な分析をしていても伝わらなければ意味がありません。

分析者の努力の過程を資料化して客先で話すなんて愚の骨頂です。

それは同業者同士が、お互いの仕事を称え合うときには必要かもしれません。

ただ、ビジネスの場は学会ではありません。

正しい分析から行動さえ促せれば、分析者は錬金術師になれるのです。

 

僕のちかくからは以上になります。 

世界のトップを10秒で納得させる資料の法則

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ウォールストリート・ジャーナル式図解表現のルール

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陽気な鰈が市場を回す

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泥にまみれろよ

個人事業主時代にコンサルの依頼を受けてこういうマーケター残念だなあと思ったことが何度かあります。

 

ずばり、自分で手を下すことを嫌がる人です。

 

「営業せず売上を上げる方法を教えてくれ」

極端に言うとこういうことを平気で言います。

 

コンサルに頼れば売上が上がると思っているのかもしれませんが、行動なきところにお金は生まれません。

コンサルは実施前に費用をペイする気概を問うて、Noならそのプロジェクトから引くべきです。

 

まずコンサルへの人件費削減したほうがよくないですか?

と思っていながら生活のためにすがってる個人って結構いる気がします。

 

渡りに船を創る

マーケティングは様々な定義がありますが、渡りに船を創ることだと最近思います。

川を渡りたい人に船の存在を適切に示せれば船を買う可能性は高まります。

 

そのためにどうするかを考え行動していくことがマーケターの仕事です。

営業はその中の手段の一つにすぎません。

ただ、「お客さんの顔見たことありますか?」と聞いてNoと答えるBtoBマーケター結構いるんじゃないでしょうか。

 

さて、あなたのお客さんは本当に川を渡りたいんでしょうか。

 

お前は鰈だ

試して試して失敗して失敗してその繰り返しの肌感覚こそマーケターとしての価値です。

「何となく分かる」は軽視してはいけなくて、単純な経験量の差です。

それをコンサルに頼り続けるのは、一見スマートかもしれませんが適切だとは言えません。

 

我ながらインターネット時代と逆向してるとおもいます。

ただ、いまこそ見直すべきは汗のかき方です。

従来誰でもできていたこととしていることが逆向している現在、それも差別化になり得るのです。

 

華麗にやろうなんて思うな、お前(マーケター)は鰈だ。

 

 

僕のちかくからは以上になります。

ドリルを売るには穴を売れ

ドリルを売るには穴を売れ

 

 

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金色(カネイロ)

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お金触ったら手洗いなさいね

少し前ですが上海に行ってきました。

 

そこで気づいたのは現金がほぼ使われていないということです。

では何が使われているかというと、スマホです。

 

Wechat Pay(微信支付)の普及が凄まじく、ほぼ全ての飲食店(屋台でさえも)に決済システムが導入されています。

食べ終わったらSuicaのごとくスマホでぴっとやって終わりというわけです。

何が起きているかというと、財布を持たなくていい世の中が形成されているのです。

jp.techcrunch.com

もはやお金に触らなくていいのです。

世の中のお母さんが子供に注意することも一つ減るってもんです。

 

 

中国すげえなあ。日本遅れてるなあ。

ということが言いたいわけではなく、個人的には日本は遅れてきて丁度いいくらいな気がしています。

 

いまIoTバイスに触れる機会が仕事柄多いのですが、どのデバイスもとても便利です。

ただ、正直なくても生活はまわるなと思ってしまっている自分がいます。

 

日本はベースとなるハードとしてテクノロジーが便利すぎるのです。

例えばスイッチ一つで電気がつき、鍵を回せばドアがあきます。

ここのソフトの部分をスマホ(もしくはその代替品)にシフトする流れは今後確実にくると思いますが、なくても生活が回るもの対して商品価格・導入工数の2つの障壁が高いように思えます。

 

世界を見ると、PCの普及が遅れていたインドではPCよりスマホの方が普及が進んでいます。

もちろんスマホの決済サービスの普及も日本より早いです。

少し例が異なりますが、Googleが出遅れていたアラビア文字の圏内ではタイピングが手間なので音声入力が進み、Facebookが地の利を持っています。

 

何が言いたいかというと、今まで「遅れていた」経済のほうがベースがない分、テクノロジーに最適化された経済を急速に形成しやすいのです。

日本は今まで通り、ナッシュ均衡のような形でゲームが進むのかなと思っています。どげんかせんといかんね。

 

ちなみに上海旅行でぼたっくりの被害に遭ったのですが、そこは現金でした。ちぇ。

 

僕のちかくからは以上になります。

現金の呪いーー紙幣をいつ廃止するか?

現金の呪いーー紙幣をいつ廃止するか?

 

 

投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)

投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)

 

 

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事例を求めるのとパターンランゲージを好むのは違う

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それ事例あります?

と聞いてくる人にマーケティングの仕事をしているとよく出会います。

 

言われた瞬間に「あ、この人だめだ」と察知します。

もちろんそれだけで評価をくだすことはありませんが、この経験値からくる直感は当たっていることが多いです。

 

 

事例なんて世の中に溢れてる

世の中に真新しいことなんてめったにありません。

残念ながら僕も世界初のピカピカのアイデアなんて思いつきはしません。

大体が過去のパターンの繰り返しなのです。

 

例えば、新しいお菓子を売るというミッションを持ったマーケターが広告会社からイベントの提案をもらったとします。

そのとき「それ事例あります?」という人はさすがいないと思います。

 

バレンタインデーがありますからね。

もし言ったらマーケターとして失格です。

 

バレンタインの「特定の日に○○を食べる」という隠れたパターンを利用して、恵方巻きはいつの間にか節分に食べるものになっていますよね。

 

恵方巻きを見た時に「あーバレンタインのパターンか」とピンときてるかどうか。

これがパターンを読み取れてる人ということになります。

この例は少々簡単すぎますがね。

 

空気に爪を立てろ

大学の時に教授が教えてくれた言葉です。

何も考えず日々を過ごしていると誰かが構成した「空気」の中をただただ過ごすことになります。

爪を立てることで、隠されたパターンが徐々に見えてくるようになります。

その鍛錬を欠かすことなくしているこそ人が空気を作れるようになるんだと思います。

事例は空気から読み取るものです。自戒をこめて。

 

僕の近くからは以上になります。

プロジェクト・デザイン・パターン 企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32

プロジェクト・デザイン・パターン 企画・プロデュース・新規事業に携わる人のための企画のコツ32

 
失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

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ちょっとした贅沢をする消費者Kさんの献身

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「この店で一番高いものをくれ」

と宣う勇気も財力は僕にないのですが、そんな気分の時はあります。

 

そんな時頼むのが「特製○○」です。

 

例えば特製ラーメン。

 

通常の「ラーメン」の具材に味玉やらチャーシューやらが増量してあってなんならちょっと調味油なんかもリッチになっちゃったりしてるそんな某を所望するときもあるわけです。

 

今日は『むぎとオリーブ』さんに立ち寄ってきました。

http://tabelog.com/tokyo/A1301/A130101/13164932/

東銀座はあまり立ち寄らないのですが、用事ついでに行った時には足を運ぶようにしています。

 

「この店で一番高いものをくれ」

 

今日はそんな気分でした。

18のアポイントで喋り倒してアドレナリンがでていたのでしょう。

 

「特製蛤そば」を注文しました。

 

余は空腹である。この店の「すぺしゃる」とやらを持ってき給へ。

 

そこに運ばれてきたすぺしゃるならーめんをみて殿は思ったのでした。

 

なんで特製分の具が別盛りやねん。

 

この店のナンバーワン求めてるのに特製分がおまけってなんやねん。

これはらーめんと別盛りの具じゃ。

やっぱり、さんまは目黒じゃ。

あーでも美味い。苦しうない。

 

ここでは通常のラーメンが最高の一品ということですかね。

値付けと期待値が一致しなかったという話でした。

商品価格と期待値は比例しますが、商品価格と商品価値は比例シマセーン。

 

次からは普通のラーメンを同じ気持ちで頼むようにします。

でも毎回ながら本当美味でした。

 

僕のちかくからは以上になります。

古典落語 (講談社学術文庫)

古典落語 (講談社学術文庫)

 

  

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騙れ青天井のブルース

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マーケターが使う僕の嫌いな言葉に「青天井」というのがあります。

天井が見えない、つまり底なしという意味です。

 用途はこうです。

 

○○案件は獲得できれば予算、青天井だから!」

 

僕は毎回思うんです。

 

「じゃあ商品全部買うからその分の予算ください。」

 

かると思いますが、これは無理です。

この場合であれば「顧客の利益を保証した範囲で予算がでる」という意味が含まれていて、利益が見込めない僕の提案は取り下げとなります。

 

ということは天井見えてるよね。

見込み顧客の総定数を算出すればいいし、SaaSでもない限り在庫に限りあるよね。

 

こういう言葉の使い方をする人とは基本的にいいお仕事ができると思えません。

これをコンサルの世界では要件が「オーダーになっていない」と言い、

そもそもの要件の整理をし言語化することまでもがコンサルティングの仕事になっている場合が多々あります。

 

「マーケティングプロジェクトの入り口」を4つに整理してみた。 | BLOG | ベストインクラスプロデューサーズ | デジタル時代のマーケティングプロデューサー集団

 

けどそれって自分の事業を考えればわかることじゃない?

要件を整理するのもマーケターの仕事じゃない?

もっと良いオーダーができれば適正に予算が使えるんじゃないの?

 

僕は青天井という言葉を使うマーケターが大っ嫌いです。

 

うそ。ある意味大好きです。

 

僕のちかくからは以上になります。

 

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

 

 

 

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【元フリーランスが教える】独立までに知っておきたかったお金・申請周りのあれこれ

はじめに

僕はもうフリーランスをたたんでいるので偉そうな事言える立場ではないのですが、最近独立される方が周りでも増えてきました。

独立を促すメディアは多くあれどいざ独立してみると情報量が意外にも少なく、欲しい情報になかなかたどり着けなかった記憶があります。

今回は独立当初に自分なりに工夫したことを備忘録として残しておきます。

 

開業届と青色申告申請書を出そう

出す時は緊張しますが案外あっけないです。

記載はこちらのリンクがわかりやすいです。

http://uguisu.skr.jp/tax/kaigyou.html

 

正直なところ郵送でも、提出に関しては問題ないです。

今年申告分の申請書は時間がもったいないので郵送で出しましたが、普通に判子押されて返ってきました。

(1月まで個人事業主としての収入あったため、確定申告用に一応だした)

 

保険と年金の申請をしよう

国民健康保険に入るのが基本ですが、自分の場合は前職の保険を任意継続しました。

これは会社員の時の福利厚生諸々(健康診断とかが安くなったりね)が個人事業主でも適応できるというものです。

条件は厳しいですが、料金としても国民健康保険よりは安くなる場合が多いので活用できるのであれば検討してもいいと思います。

国民年金はおとなしく地域の国民年金担当に申請しましょう。

 

ビジネス用の口座をあけよう

請求等の先々を見据えた上でも個人用とは分けといたほうがいいと思います。

年収と年商がわからなくなっている個人事業主よくみかけます。

正直自分もそうでした。

まあこの年収と年商の歪みを利用するのが個人事業主のメリットの全てな気はしますが、元の貯金等がある場合はややこしくなるのでわけておくほうがいいのではないでしょうか。

口座は一先ず開けばどこでも問題ないと思いますが、僕はジャパンネット銀行をあけました。

www.japannetbank.co.jp

試してないですが、独立初年度メガバンクは開けられないんじゃないですかね
開設時に事業紹介のためにウェブページや資料が求められますが、ウェブページつくらずパワポで大丈夫です。

開設までに結構時間かかった印象があるので独立が決まったらすぐに動きましょう。

開設後は会計ソフトとの連携も問題なく、普通に使う上では不便を感じなかったです。

あるとすれば、ATMがたまに使えないところがあるくらいでしょうか。

 

クレジットカードを作ろう

これ最重要事項とも言えます。

個人カードを使えばいいじゃないかという方もいると思いますが、

個人カードの殆どは規約上ビジネス決済に用いるのはNGとなっています。

正直バレないですが、これもビジネス用と個人用を併用しないほうが望ましいと言えるでしょう。

以下のカードは推奨です。

 

<個人事業主でも作りやすいカード>

-オリコ

-アメックス

-楽天

上記を普通に作ってももちろんいいのですが、アフィリエイトプログラムのセルフバックプログラムを利用するといいと思います。

ログイン - A8セルフバック

 

<できれば独立前に作っておくべきカード>

-オートチャージSuica(ビッカメ)

Suicaオートチャージのほうが便利です。
普通のViewカードでもいいのですがビッカメのカードのほうがお得です。

どうせ領収書も切れないので利用分を出金伝票でまとめて計上すれば交通費精算も楽だし建て替えに対するエビデンスにもなり得ます。

 

会計ソフトのアカウントを取ろう

これは一瞬でアカウントが作れるので銀行口座・クレジットカードが準備できたらアカウントを取りましょう。

確定申告の手間が本当になくなります。

UIは以下が評判がいいです。

会計ソフト freee (フリー) | 無料から使えるクラウド会計ソフト

僕はfreeeを活用していました。

家事按分も最後にできるので家賃等も自分の家賃を100%で入力しておいて大丈夫です。

領収書に関しても電子保有が認められてこちらでクラウド管理ができるようになりました。

経費の支払いは基本的にクレジットカードでしよう

個人事業主支払いは遅く、入金は早くが鉄則です。

交通費等カード支払いができない場合に備えて出金伝票を買っておくのも基本です。

 

支払いをカードにしておくメリットは支払いサイト以外にもう一つあります。

会計ソフトへに入力がほぼ自動化するのです。

つまり領収書を見直して再度入力する手間(結構面倒くさい)がなくなります。

もちろんそのための領収書は保持しておかなければいけませんが、自動入力されるだけでだいぶ心の余裕が違います。

キャッシュレスの波にのりましょう。

 

公共料金と税金の支払いもカードでしよう

公共料金もカードで払いましょう。

ちょっと申請をかけるだけで払い忘れるリスクがなくなりますからね。

また、2017年から税金の支払いもカードでできるようになりました。

僕は昨年の申告分はクレジットで払いました。

その分各カードのポイントがつくというわけです。

 

事業継続に前向きで一定の利益が見込めている場合

小規模企業共済に申し込んでもいいかもしれません。

納付分を経費扱いできて個人事業主の退職金として有名です。

http://www.smrj.go.jp/skyosai/index.html

僕はやりませんでしたが、これやればもう少し税金を圧縮出来た気がします。

確定拠出年金等も手段としてはあるのでここは調べましょう。

 

基本的な財務の勉強としてのオススメ本

経費の使い方を中心に勉強を進めましょう。

以下の一冊は網羅性が高いかつゆるく進めてくれるのでおすすめです。

http://amzn.to/2ndAa06

 

まとめ

創業初期は[収入]ー[支出]の[支出]を如何に小さくするかに焦点を当てて動きましょう。

情報は無限にありますが、基本的には動いてみればわかるものです。

そしてインターネットは冷たいですが、税務署の人は思いのほか優しいです。

臆せずやってみましょう。

 

僕のちかくからは以上になります。

マンガ 自営業の老後

マンガ 自営業の老後

 

 

 

chikakuni.hatenablog.com

 

chikakuni.hatenablog.com

 

人工知能が騒がれてるいま、今後の競争戦略を自分なりに考えてみる

定石は知るべき

社会に出てから定石を知らないまま勘で進み続けている人を何人も見ました。

例えばマーケティングであれば、コトラーを読まないのはまだ許せるかもしれません。あれはエッセンシャル版でもなかなか骨が折れます。

ただ、マーケティングの歴史は長い。コトラーを読んだ人先人は何人もいるということになります。そのサマライズされた文書に触れることは容易いと思います。

自分の場合は以下のような入門書からマーケティングの歴史に足を踏み入れました。

決して本にこだわる必要はないですが、体系立てて学ぶという面で考えるとネットは効率が悪い気がします。

網羅性は高いものの、物事のつながりを捉えにくい。それが講じて、一定領域のみに精通している人が増えているように思えます。

コンサルの業界ではよく耳にする話ですが、物事を見るには「鳥の目」・「虫の目」・「魚の目」の三種類が必要です。

matome.naver.jp

神は細部に宿ると言いますが虫の世界だけを見てると、視野が狭くなってしまうのは想像に難くないことです。

ほとんどの業界は定石をなぞることができる人が少ないからこそ、少数の勤勉な人達がなんとか秩序を保っている状態だと思っています。正直者が得はしないけど徳を得ている、そんなところじゃないでしょうか。

ただ例えば、みんながみんな定石をなぞる世界がきたらどうなるでしょうか。正直誰もがなぞれる世界がきてもそれをなぞらない人が多数になると自分は思っていますが、考え方によっては、その時代は近づいてきているなと最近思います。

 

「ヒト」・「データ」・「キカイ」

Yahoo!JAPANAI戦略を語る中で「ヒト」・「データ」・「キカイ」という言葉を使っていました。人工知能を語るのに自分の知識量はまだまだ不足していると思うので、詳細は以下の記事を読んでいただくのがいいと思います。

college.nikkei.co.jp

ざっくりいうと、ここで書いてあることはヒトとキカイの共存、いわゆるマルチラリティでヒトが働いていくための行動規範です。

最近良く聞く機械が仕事を奪うという言葉の聞こえは恐ろしいですが、ひとまずつかんでおくべきことは「機械がルールをプリインストールする」ということだと思います。つまり、現在ヒトが用いている作業を含むノウハウはキカイにインストールされた状態で物事が始まるということです。極端に言うと勤勉なヒトの脳みそがインストールされたキカイが登場するということですね。

そんなアホなという方もいるかもしれませんが、既に手近な業界では始まっていることです。例えば、金融の業界はTHEOウェルスナビというサービスは投資判断を人工知能が行うサービスです。これによって投資領域は自動化し、人の手を離れたといっても過言ではありません。

投資のように過去に蓄積された膨大なデータがある業界からこの波がくると考えていいでしょう。ここで考えるべきは、キカイが介在することで虫の目の視点から仕事を減らし始めているということです。

投資の例で言うと、金融工学の中の投資判断を切り取ってキカイが代行しているのです。ただ、投資判断が自動化しても必ず資産が増えるわけではありません。経済は政治の影響を多く受けるものです。その経済学で言う外生的ショックを読み切ることは過去の膨大なデータの蓄積と微量な現在の市況データだけでは不十分です。

そこで必要になるのは虫の目以外の2つの視点です。つまり、物事を俯瞰する鳥の目、流れを把握する魚の目こそ、今後ヒトが改めて持つべき目ということになります。

 

本当に機械に人の仕事が奪われる?

近い将来キカイが虫の目を用いる仕事を代行し始めるのは確実です。その時虫の目の仕事を行っていたヒト達はなす術ないのでしょうか。

僕は競争戦略が働く限り、それだけでは競争に勝てないと考えています。競争戦略に基づくと、何かしらの市場で勝負するにあたって差別化が必要になります。多勢が行っていることに従っているうちは差別化できません。その多くはコスト・リーダーシップを用いた戦略となり、進む退くも「金次第」となってしまいます。その戦略が領域の主となると経済の伸びには限りがあるため、縮小均衡の道を辿ることになります。

ベンチャー企業が当てた事業を大手企業が後追いでやり始めて追い抜いてしまう、ということが昨今よく起きていますが、それも差別化の要素が不足しているが故に投下した金額が物を言う競争になっているということだと思います。この競争に陥った時、ベンチャーが進む方向の一つとして資金調達があります。昨今資金調達のリリースが後を絶たないのはこういう背景だと考えています。

少し話が逸れましたが、縮小均衡を打破するために必要になる視点は、「逆張り」の思考です。キカイによって判断の線引きが均等になってそれがマジョリティになるということはベンチャー企業の例のように競合性が高まるということです。競合性が高まると、価格競争に陥るというのが世の常です。その逆をあえていくことで、小さい投資でも大きく勝てる可能性を見出す、というのが逆張りの思想です。

要は人と同じことやっててもゆくゆくはだめになる可能性が高いよねってことです。

 

逆張り」を知る上での映画『マネー・ショート』

『マネー・ショート』という映画をご覧になったことはあるでしょうか。投資の酸いも甘いもを知るのに良い映画です。舞台はリーマンショック前のアメリカ。サブプライムローンをテーマにストーリーが展開していきます。

サブプライムローン破綻の時、最後に笑ったのは、マジョリティではなくマイノリティです。勝つということは『マネー・ショート』のエンディング然り、誰かが負けることを覚悟することなのです。個人やベンチャーが狙うのはそういう世界であるべきだと思います。

ただその時、得があったとして徳はあるのでしょうか。ベンチャー限界論も昨今叫ばれ始めています。

最近考えていることです。

 

僕のちかくからは以上になります。

 

【書評】2016年下半期読んだ本のまとめ

いきなりのまとめご容赦ください

いきなりまとめ書くのかよと思ってくれた人がいてくれたらうれしいです。

とりあえずやり残しなのでやってしまいます。

以下のブログの2016年下半期版だと思っていただければと。

chikakuni.hatenablog.com

 

2016年読んだ本たち

2016年後期読んだのはこの本達です。

完読だけにしてます。色々手出して途中で終わってる本が結構あるので(反省)そのへんは一旦置いてます。

目の前の課題観に囚われて手法論の本を一定量読んでしまった感があるので、そういう読書は今後控えていきたいです。

 

38.はじめて考える時のように

39.不格好経営

40.99%の会社はいらない

41.フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました。

42.CHIKIRIN日記」の育て方

43.大人はもっと遊びなさい 仕事と人生を変えるオフタイムの過ごし方

44.夢の江戸歌舞伎

45.先読み「情報脳」の鍛え方

46. ブログで月500万円稼げるようになるまでの全記録

47.スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義

48.SOUL RESET 魂の再起動

49.ビジネスマンへの歌舞伎案内

50.やりたいことをやれ

51.Life packing 2.01

52.見てる、知ってる、考えてる

53.夢をかなえるゾウ

54.7つの習慣 ティーンズ

55.全ての仕事はクリエイティブディレクションである

56.いちばんやさしいグロースハックの教本

57.君はどこへでも行ける

58.世界一受けたいお金の授業

59.SEOに強いWebライティング 売れる書き方の法則64

60.GRIT やり抜く力

61.電通

62.天才たちの日課

63.プライベートからビジネスまで60分でわかる!図説著作権

64.ラオスに一体何があるというんですか?

65.指名される技術 六本木ホステスから盗んだ稼ぐための仕事術

66.プロフェッショナル・プレゼンテーション

67.クリエイティブ・マインドセット

68.筋トレが最強のソリューションである

69.スクープ!週刊文春エース記者の取材メモ

70.20歳の自分に受けさせたい文章講義

71.寿司修3カ月でミシュランに載った理由

72.生産性

73.論語と算盤と私

74.マチネの終わりに

今回もおすすめ本を簡単に紹介します。 

 

はじめて考える時のように

  •  定期的に読み返す名著です。考えるってなんだ?を哲学する本です。
  • 物事に慣れると型にハマった見方で物事を見てしまいがちですが、様々な角度で物事を見る重要性を考えさせられます。
  • 町中の顔に見えるものを探すコーナーがポンキッキーズに昔ありましたが、考えるってそういうことだと思います。
  • 同じパターンに陥ってる気配を感じたら読んでみてもいいかも?です。

 

電通 

電通

電通

 
  • 自分は電通が出版してる本はかなりの量読んだと思います。 ふと第三者視点で見るとどうなるのかと思い田原総一朗氏の視点を借りました。
  • 時事性も相成り、今読んどかないと一生読まないというタイミングで読めてよかった一冊です。
  • 伝統ある会社には変革のタイミングに一つのパターンがあるということに気づきました。歴史から紐解いていくと今回の事象も説明できるかもしれません。

 

生産性

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

 
  •  前著『採用基準』がかなり刺さった記憶あったので購入しました。こちらも最高でした。
  • 読後の自分の解釈としては生産性が上がるということは、やることに対して今までかかっていた時間を削減する仕組みを作ること。そこに対するアプローチとしてイノベーションを紐解いていく視点が斬新でした。
  • 非技術的イノベーション(ビジネスイノベーション)の繰り返しこそ、組織力

 

マチネの終わりに 

マチネの終わりに

マチネの終わりに

 
  • 年末は小説を読むと決めています。せわしい年末の気を別の世界に入りこむことで紛らわすのです。 平野啓一郎氏が説く「分人」の理論好きでで読むのがとても楽しみでした。
  • もう一重に最高でした。人の視点が物語をどんどん進めていく。進行がドラマチック。タイミングが合えば実写化するんじゃないかな。
  • 「未来は過去を変えてる」という一説が好きでした。時の変遷が過去の姿を変えていく。生きていく上でいつか過去を全てつなげたいと願うのはまだ自分が青いからでしょうか。
  • 読後一曲を聞き終わったような高揚感を僭越ながら多くの人に感じてもらいたいです。

 

今年は100冊!

これ毎年言ってるのですが未達です。今年こそはで1月15冊と奮起しましたが、2月まだ4冊…!3月頑張るぞ!っと。

まあ冊数はもちろんですが、本を読むことで今より少しでもまともな人間になりたいですね。

 

僕のちかくからは以上になります。

 

chikakuni.hatenablog.com 

chikakuni.hatenablog.com

 

2017年のブログ方針

2017年もブログ書きます

書こう書こうと思ってたら、2月になっちゃいました。
約半年ブログをあっちへうろうろ、こっちへうろうろと回してみましたが方向性を固定しようと思い筆をとりました。物事を始めるには定義が必要です。

方針を以下に簡単にまとめると…

  • ポエムブログを目指す
  • くだけた敬語で文字数少なく
  • 「●●まとめ系」の記事はよっぽどじゃない限りは書かない

です。一つずつ書いていきます。


ポエムブログを目指す

この記事を読んで影響されてるのですが、ビジネスブロガーってほど現状儲かってないのでポエムに振り切ろうと思いました。

nyaaat.hatenablog.com

なんというか、過去に書いた記事の1番の読者は自分だと思っていて、ポエムであればあるほどに「ああこいついいこと言ってんな」とか「今だったらこんな風に思わないけどな」という具合に自分の中で過去を資産化していきやすいんですね。

正直書きやすいパターンはまとめ系なんですけど、さくっと書ける分、自分への跳ね返りも少ない。やはり汗かいた分自分に返ってくるという感覚がある訳です。
なので汗水垂らしてポエムを書いていこうと思います。

chikakuni.hatenablog.com

chikakuni.hatenablog.com

自分としてはこの辺が好きなんですね。こういうのを具体性持って書いていくと後々自分にとって資産化していく気がします。

くだけた敬語で文字数少なく

初期はなんか偉そうに書いていたんですけど「ですます」のほうがしっくりくるので敬語中心でいこうと思います。「くだけた」としたのはキレツッコミ等への余白をもたせたいからです。
あとずっと思ってたんですが、このブログ長いんですよ。どの文章本を読んでも「文章の引き算」に注力したほうがいいと書いてあるので、文字数は少なく簡潔に、そして図説と書評を増やして運営していきます。1500~2000文字くらいが目安ですかね。

文章読本 (中公文庫)

文章読本 (中公文庫)

 

 

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

20歳の自分に受けさせたい文章講義 (星海社新書)

 

 

文章系の本はこの辺りが勉強になりました。「困ったら先人の知恵を」を胸に今年も読書に励みたいですね。

「●●まとめ系」の記事はよっぽどじゃない限りは書かない

これ徹底したいです。前述とも重複しますが、正直この手の記事は書くのがめっちゃ簡単なんですよ。しかも多少は収益がでるというおまけつき。
ただ書くのが簡単ってことは激戦区なんですね。金の臭いに敏感なビジネスブロガーみんなやってる。なので自分としてはこの領域は撤退しようと思いました。ポエム系ブロガーとして。
あと前段の内容と重複しますが、未来の自分への跳ね返りをほぼ感じないんです。なのでお小遣いの額がそれとイコールになるわけですね。そう思うと自分のトラフィックが少ないことが悪いんですけど、なんか小銭に媚びてる感じがするんですよ。これが嫌なんです。既に読んでて胸を張れないものは消しちゃいました。金は別の方法で稼げばいいのです。
ちなみによっぽどとしたのは「1年のまとめ」等区切りのまとめは書きたいからです。年末の暇つぶしにいいかなと。

chikakuni.hatenablog.com

これもいい暇つぶしになったんですよね。漫画以外の2016年読んだ本もざっと書く予定です。


 今年はゆるくすすめます

以上の方針を遵守していきます。

ただ実は直近で身の上も変わったりしていて、その件に関しては長い文章をあげるつもりです。そこは節目なので目を瞑ろうと思います。差っ引いて差っ引いて3000文字くらい…。これを書いては消し、書いては消ししててなかなか新しいエントリーを書けなかったという…。そして2月になりました。


半年回して書き方は段々わかってきたので、収益を狙わないことで今までより更に肩の力を抜いて書いていこうと思います。時には業界人って兵をバッサリ切り落とすみたいなのもやりたいな。

僕のちかくからは以上になります。